G. W. Haynes がここにも [楽器]
以前入手しました G. W. Haynes ですが、先日訪れた大久保管楽器店にも一本ありました。
以前の記事はいくつかありますが、次などをご覧ください。
私のは NewYork、こちらは BOSTON です。
George がボストンで会社(Haynes Flute Making Company)を設立し、 George W. Haynes Co, にしたのが 1886年、兄の William S. Haynes が参加したのが翌年。
二人が袂を分かって George が出て行くのが1897年。
William が自分の会社を設立するのが1900年。
一方フランスでは Henri Chéry Selmer が修理を行う会社をパリに作り、後の Henri Selmer Paris となります。
弟の Alexandre Selmer は米国内のいくつかのオーケストラでクラリネット奏者として演奏していましたが、兄の楽器を売るためニューヨークに店を開きます。
Alexandre は 1918年にパリに戻り、事業を従業員であった George Bundy に譲りますが、George Bundy はフルートを作るため George W. Haynes を招き、それからほどなくして製造拠点をボストンに移します。
George W. Haynes は創業の地ボストンから他に移った後 Selmer に招かれて NY に行き、すぐにまたボストンに移ったことになります。
George W. Haynes が自分のブランドでボストンで楽器を作ったのは 1886年から1897年の間ですね。
ニューヨークで作ったのはそれ以降1918年ごろまでということになりそうです。
NEWYORK の刻印がある楽器は創業した会社を離れてから作ったもの、BOSTON の刻印のある楽器は離れる前に作ったものということになりそうです。
製造番号からしてもそうでしょうね。
NY の方には番号はありませんが。
キーカップのデザインがあまり見ない形です。
ところがここには 1910年代とあります。
これが正確かどうかはなんとも言えません。
ピッチは低め、音色は甘いです。
今度自分の楽器を持って行って比べたいと思います。