鏡を見よう [楽器]
低音から高音までアンブシュアを変えずに出るようでないとスムーズな演奏はできません。
しかしそれがなかなか問題で、特に第三オクターブについていつも先生に指摘されます。
それで構える角度や頭部管の回転角度なをいろいろ工夫していてある程度これでいいかというポイントが掴めてきたのですが、まだ安定していません。
そこで去年から使っている高倍率の鏡でアンブシュアをチェックしてみると大事なことに気がつきました。
写真は生々しいのでイメージを強調したイラストを使いますが、普通は真ん中にアパチュア(息の出る穴)ができるのでしょうが、鏡で見ると左側に少し開いている部分があります。
これらから出る息が真っ直ぐ歌口に当たるようにするというやり方が一つ考えられますが、それを塞ぐように少しだけ左に力を入れてみることにしました。
本来唇には力を入れないでリラックスさせるのですが、ひとまずやってみました。
すると実に具合がいいのです。
発音が効率的になったためか音色も明るく息も持つようになりました。
音色が明るくなるというのは高音域の倍音が豊かになったということです。
発音が楽になれば指にも余裕が生まれます。
そのお陰かどうか練習曲集の最後から二番目で四苦八苦していたのですが、前回のレッスンでようやくOKをもらえました。
テンポが指示通りにできていないのですが、それは先生はあまり問題にしないようです。
指定の店舗でやれても音が違ってばかりでは仕方がないということのようです。
そういうわけで次のレッスンでは最後の曲です。
これはそれほど苦労しないで済みそうです。
次の曲集ももう決まっています。
発表会の予定も決まって、取り上げる曲ももう決めてあります。
頑張りましょう。
vent = wind [楽器]
発音が似ている vent と vin ですが、どちらも鼻にかかる発音で、カタカナで表記するときは "ヴァン" ではなくて "ヴァ" の方が近いそうです。
思いついて調べてみると管楽器(複数)は les instruments à vent です。
英語だと wind instrument(s) なのでどちらも風(息)の楽器ということを表しているようです。
ついでに調べてみると金管楽器は les cuivres。真鍮の楽器という意味です。
英語では brass instrument(s) なので同じですね。
木管楽器は les bois。木の楽器という意味です。
英語だと woodwind instrument(s)。こちらは微妙に違いますね。英語では wind が入っています。
話は逸れますがフルートは多くが金属でできていますが元々は柘植などの木で作られていたフラウトトラヴェルソが元々の形ですし、発音原理が金管楽器と異なることから木管楽器に分類されます。
ホルンは金管楽器ですが、音が柔らかくよく溶け込むことから木管楽器のアンサンブルに加わることがよくあります。
ただ、木管楽器と金管楽器では音階の作り方が異なり、ピアノはもっと異なるのでこの編成できれいな響きを得るのは実は難しいのです。
それはピアノ五重奏などのピアノと弦楽器でも同じです。
さて今回のアンサンブルは「ピアノと木管五重奏」ということになるのですが、単に六重奏と言う場合もあります。プーランクの曲はまさに『六重奏(Sextet)』という名前で、タンギーの曲は『六重奏曲〜ピアノと木管五重奏のための』となっています。
余談ですが「ピアノ五重奏」はピアノ五台のアンサンブルではなくてピアノ一台と弦楽四重奏(ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1)です。
アンサンブルの名前は「フランスの風」なのですが、全員がフランス出身というわけではないですし取り上げる曲もフランスの作曲家のものだけではありません。まあ、イメージなのでしょうね。
vents を les instruments à vent の事だと強引に解釈することもできなくはないですが、それだとホルンは含まれますがピアノが仲間はずれですね。
『東京六人組』も同じ編成です。
こちらはロシア5人組を意識したネーミングだそうです。
『ゼクステット魅生瑞(みゅうず)』も『ピアノと管楽五重奏団織笛(おるふえ)』同じ編成です。
ただ、いずれもバソンでなくてファゴットです。
こちらのワーナーの公式 HP でエルサンの「復活祭の歌」の動画を視聴することができます。
これも見事な演奏ですが、日曜に聴いた実演の方がずっと素晴らしい演奏でした。
やっぱり実演が一番ですね。
オリジナルケースバッグにストラップ [楽器]
11年と少し前に YAMAHA 銀座店で受注会があったときに革を持ち込んで製作を依頼しました。
https://music-1000.blog.ss-blog.jp/2011-10-10-1
制作は Eiko Summer さんです。
制作は Eiko Summer さんです。
その時はストラップは作りませんでした。
使った革(ワインがスペインラム、白が厚手のセーム)はかなり柔らかいので同じ素材では無理かなと思ったのです。
今考えれば中に芯材として何か入れればよかったと思います。
その頃はレザークラフトも少しやっていたので自分で作ればいいかと思ったのですが、結局手付かずでそのままです。
まあ、NAHOK のケースカバーのストラップはあるのでそれを使ってもいいわけです。
それは心の片隅にあったのですが、昨日千葉そごうに行きましたら期間限定の出店で革製品を作っていらっしゃる方の展示が目に止まりました。
その中にあったストラップが使えそうだったので買ってみました。
しっかりと作られています。
芯材も仕込まれているそうです。
このサルカンとも呼ばれるパーツはなかったのでその場で作っていただきました。
いい材料が使われていました。
クロコダイルの製品もありましたが、チェックするとちゃんと穿孔がありました。
ケースバッグには Dカンはつけてもらってあります。
裏地はピッグスキンです。
ケースバッグには Dカンはつけてもらってあります。
裏地はピッグスキンです。
柄はプリントです。
金具はピカピカでなくて渋いです。
ケースバッグはしまってあるのできれいなままです。
次のお休みにでもストラップを合わせてあげましょう。
Eメカなしでも [楽器]
Eメカのついた楽器の方が多く使われています。
エントリークラスでもその上でも大抵ついています。
YAMAHA は中級機以上になるとどちらかを選ぶことができまして、以前も調べたことがありますが基本的にはそれ以外は違いがない同じ楽器です。
Bijou の場合で言えば Eメカなしの楽器は YFL-884BJ(C 足部管付の楽器の場合)、Eメカ付きの楽器は YFL-894BJ tp、真ん中の数字が違うだけです。
前田綾子さんが以前メインで使っていた楽器はこれと全く同じもですですが、おっしゃるには Eメカで出す Eの音が好きではないとのことでした。
第三オクターブの E が出しやすくなるというのが Eメカの効果ですが、今使っているこの Bijou で言えば特に違いは感じません。
先生がずっと使っている楽器も Eメカなしです。
吹き方を改善したせいかもしらません。
高い音が以前よりずっと楽に、力まずに吹けます。
響きも自然で良好です。
吹き方が元に戻らないように精進します。
Type H 頭部管 [楽器]
予報通りの一日でした。
朝は寒いですね。
鏡を活用してアンブシュアを変えたことが功を奏したのか前回のレッスンでは初めての時とまるで違う音になったという評価をいただきました。
楽器を変えたこともあるとは思います。
音を良くするというのは非常にしんどいことで、だからこそ今まで先生も正面からやろうとはしなかったのだと思いますが、このところ楽器の持ち方、構えを見直し、最近とうとうアンブシュアの改造に取り組んだ成果かと思います。
YAMAHA の Bijou という楽器は今では少し影が薄くなった感がありますが明確なビジョンを持って作られた楽器で、その実力を引き出せればとても素晴らしい響きを得ることができます。
倍音が少ないフルートという楽器の中にあってとても豊かな倍音を響かせることができる楽器です。
その頭部管はこのモデル専用の Type H で、カタログにあるようにアンダーカットは少なめでショルダーカットはされず抵抗感が強めという特徴のほか、フラットなリッププレートが大部分である現代にあっては珍しいと言っても良い抉れた形状をしています。
これが合うかどうかでこの楽器を使い続けようと思えるかどうかが分かれるだろうと思います。
一般に吹きづらいと言われるこの楽器ですが、普通に吹いて音が出ないということはありません。
ですがこの楽器が目指した本来の音を引き出そうとしたら一般的な吹き方では魅力を感じることができないまま終わってしまうのだろうと思います。
私がその魅力を引き出せたとはまだとても言えませんが、相性はいいように感じています。
YAMAHA は Bijou の次に Merveille を作り、その後 Idéal を発売しました。
今その Idéal を YAMAHA はずいぶん推しているようです。
Merveille
Idéal
時代とともに求められるものは変わりますが、変わらないものもあります。
これからまた Bijou [楽器]
今までかなり長い間 FMCフルートマスターズの楽器を吹き込んできましたが、今週から古い馴染みである YAMAHA の Bijou をメインにしていこうと思います。
初めて買った本格的な楽器が Bijou でしたが、フルートマスターズの楽器を買う時手放してしまったのでした。
しかし Bijou はやっぱり特別なのである時別の Bijou を買ったのでした。
楽器はたくさんのペットを可愛がるのとは違ってヒッツの楽器を集中して吹き込んでやらないと育ちませんし、自分の都になっていきません。
そんなわけでこれから当分 Bijou を吹き込んでいこうというわけです。
楽器の作りとして
歌口のショルダーカットをとらずアンダーカットを少なめに
トーンホールの下にアンダーカットを施す
というのが最大の特徴です。
頭部管は専用の Type HC です。
一般に抵抗感が強く吹きにくいとされている楽器ですが、実際に拭いてみるとそういうことはありません。
ただし、この楽器がお手本とした Louis Lot のような音色を得ようとすると難しくはあります。
普通に吹いていると明るい音色が風に乗って飛んでいきます。
レッスンでは今日初めて使いましたが、今日は(先生も楽器が違うことは気づいていたはずですが)音色の作り方について指導がありました。
ポイントは
下唇を被せすぎであること。
上唇もカブかなりかぶさっていること。
の2点。
そこで滋賀顎を少しずらし、上唇を引き気味(受け口のような感じ)にしてみたところかなりいい感じというお言葉をいただきました。
しかし楽譜が進むにつれてだんだん元に戻ってしまうとのことでしたのでこれを身につけるのが当面の課題です。
口はよく言われることですが吉田正雄さんのような口元が理想のようです。
これからは吉田先生の顔を思い出しながら練習することにします。
YAMAHA は長期保証 [楽器]
久しぶりに山野楽器に行きました。
良いお天気で気持ちの良い日でした。
歩行者天国も実施されていました。
木村屋さんの店頭は紅葉です。
チラシは見たことがあったのですが、今日説明を聞きました。
2022年九月から始まったようです。
メーカー保証一年間に加えて同等の保証をさらに四年間提供するのだそうです。
申込金や保険料のような負担はありません。
自然故障以外の修理費(五年間)やメンテナンスの費用(一年間)の費用を限度額以内でキャッシュバックするのだそうです。
修理は年一回五万円までで、メンテナンスに関わる費用(メーカー保証でカバーされない消耗品などか?)は一律3千円がキャッシュバックされるそうです。
メーカー保証(一年間)の内容は誤った使い方などをしないで修理が必要になった場合でも、落下などの事故、天災などの災害、塗装などの劣化や変色、正常な範囲の湿度を外れた結果生じた問題、消耗品、バランス調整、タンポ調整などは有償になります。
別途付される山野楽器の保証(一年間)では、バランス調整など、消耗品の取り付け、ハンダ外れなどが範囲に含まれます。
なのでバランス調整やタンポ交換の費用は一年間は負担が発生しないことになります。
YAMAHA の長期保証はこれらの保証内容に含まれないものをカバーしようというものであるようです。
バランス調整は使い方にもよりますが最初の一年間は何度か依頼することは普通ですし、少なくとも一回は依頼した方が良いです。
タンポはよほどハードに使わない限りは交換までは必要ないはずですが、音孔の跡(凹み)がついて徐々に馴染んでくるのでこれの調整は必要です。
楽器を凹ませたあるいは災害で不具合が発生したなどはメーカーの責任ではないのですがそれもある程度はカバーしてくれるというわけです。
これらは既存の保険では動産保険が該当するだろうと思いますが、これらのサービスを無償で提供するというのはメーカーにとっては負担増になるだろうと思います。
それでもこうした制度を作ったというのは、多分 YAMAHA を買うと安心がついてくる、として魅力を高めようというのではないかと思います。
また長期間使って上級の楽器に買い換えようとした時にまた YAMAHA を選んでもらいたいということなのではないかと思います。
制度が作られてから二年間経過していますから運用はスムーズになっているのでしょう。
販売店でも加入を進めているようです。
楽器も値上げ [楽器]
昨夜の NHK で楽器が値上げになっているということを伝えていました。
学校などでも新しい楽器を買うことができず修理の必要な楽器もそのまま使っていると伝えていました。
ウインズという楽器店が登場していましたのでその HP を見てみましたら上のような一覧表が掲載されていました。
そのフルートとピッコロの部分を切り出しました。
そのかのニュースとしては YAMAHA で木管楽器用のスワブ類を生産終了することが伝えられていいます。
ピッコロ用スワブのほかフルート用のロングクリーニングロッドと付属しているインナークロスも生産終了だそうです。
ロングクリーニングロッドはフルートを組み立てたまま水滴を拭き取ることができるものですが、あまり需要がないのかもしれません。
クロス自体は普通のものとあまり変わりません。
普段は使いませんが人組買ってあります。
ヤマハ クリーニングロッド FOR FL LONG CRFLL
- 出版社/メーカー: ヤマハ(YAMAHA)
- メディア: エレクトロニクス
PHP(の広告)に掲載:FMCフルートマスターズ [楽器]
PHP は古い出版物で、祖父も呼んでいたように思うのですが、松下幸之助さんの経営哲学を広めるというのが元々の狙いであるようです。
一般書店で売っていると思うのですが、買ったのは一回あるかどうかで、普段読むことはありません。
それが先日 FMCフルートマスターズの調整会の会場に置いてあったので手に取ってみました。
この広告ページに野島社長が登場したので置いてあったようです。
一冊いただいてきました。
888号なのですね。
寄稿している人は多彩です。
野島社長の文章には特に目新しいことはないのですが、一般の読者向けに向けた内容としてはよくまとまっているものという印象でした。
プロ奏者が求める繊細な音づくりを追求
株式会社フルートマスターズ 代表取締役 野島洋一
フルートはヨーロッパ発祥の楽器ですから、一流のフルート奏者はみなヨーロッパ製を使用していると思われがちです。しかし、現在はヨーロッパでも、プロ奏者が使っているフルートのほとんどは日本製。
(中略)
大手の楽器製作会社は分業体制です。分業は効率的ですが、反面、一つの楽器をトータルで製作できる人間が育ちにくい仕組みです。(中略)すべての工程を自分で経験してこそ、(中略)総合的な技術を身につけることができるのです。
昨今では(中略)フルートも、容易に音の出るものがもてはやされる傾向にあります。当社の製品は、そのような流れからは一線を画します。吹くのは難しくても、テクニックでカバーすることによって、自分だけの豊かな表現が可能になるプロ仕様です。(後略)
社長の出身母体である YAMAHA では以前はカタログでもハンドメイドとは職人が最初から最後まで手がけるとしていたのですが、現在は分業になってしまっているようです。
その理由としては楽器によってばらつきが出てしまって、メーカーの楽器としての均質性が得られないというような意味のことを言っているようです。
しかし相原さんのような個人工房は一人で最後まで仕上げるほかありません。
大手メーカーでもレヴェルの高い職人が多く育つようなら個性の違いを尊重することもできるのでしょうが、YAMAHA でも今はそうも言っていられないのでしょう。
先日芸高生という男子が試奏したのは最初が管体ゴールド(14k。メカニズムはシルバー)で、インラインリングキーのH足部管付きだったようで、次に試奏したのが総銀(Ag970)のシーム管(巻管)でインラインリングキー、H足部管付き管厚は 0.4mm だったそうです。
このシルバーの楽器は私の楽器とほぼ同じ構成です。
ほぼ同じ楽器であんなにも違うものかと驚いてしまいました。
でもそれ以降に試奏したシルバーの楽器は響きは違ったのですが。
まあ、比べるのがそもそも間違いなのですが。
FMCフルートマスターズ調整会 [楽器]
東京ギャラリーがなくなって以降、調整会は京橋のビルの一室で行われています。
調整してもらいたい点があったので初めてこの会場に行きました。
東京駅から歩きます。
八重洲口からです。
こちら側に降りるのはずいぶん久しぶりです。
途中に ARTIZON MUSEUM があります。
場所は京橋一丁目です。
明治通りを渡ります。
右に折れてすぐラーメン屋さんの手前を左に折れます。
こちらの角にもラーメン屋さんがあります。
この右隣です。
エレベーターはありません。
調整会がメインですが、もちろん楽器も小物も展示されています。
ピッコロもあります。
黄色く見えるのは照明のためもありますがホワイトゴールドメッキの楽器です。
スチューデントモデルがラインアップされています。
管体は中国製、東武館と最終調整はフルートマスターズということです。
POWELL も同じようなことをやっていましたね。
足部管の小指周りのキーデザインが微妙に違うので訊いてみましたらそういうことだそうです。
自分では試奏しませんでしたが、ゴールドがとてもいい音でした。
到底買えませんが。
シルバーも良い音のものがありましたが、モデルによって結構違いがあるようです。
30周年ですね。
25周年記念モデルが作られてからもう5年も経つのですね。
私のは15周年記念で作られたモデルです。
帰り道、『屋根の上のバイオリン弾き』の「サンライズ・サンセット」が聞こえてきました。
鳴らしていたのはこのモニュメントの鐘です。
駅前に着くと鳩がいました。
道は憶えましたので、来年も来るかもしれません。