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これから読む本 [本]

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このところ読書量は減っているのですが先日までは吉田秀和の ピアニスト四人に関する著作を集めたものを読んでいたのですが、次は以前何冊か続けて読んだ原田 マハ さんです。

 

八月に買ったのですが、今日から読み始めました。




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この人のものは読みやすいですね。

まるでその場に居合わせているかのような描写が魅力です。

 

読み進めるのが楽しみです。




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こちらは先日 NHK で取り上げていて思い出したものです。




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掲載された記事を読んだ記憶があります。

どこかにとってあると思います。

 

それが書籍になっていたのですね。

この記事だけで本にすることはできないでしょうが、あまり膨らませないで欲しいとは思います。




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以前取り上げた谷川俊太郎さんの『あなたはそこに』みたいにしてくれたらよかったですね。

 

朝日新聞社で出せばよかってでしょうになぜこの出版社なのでしょうね。

ま、いいか。



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緒方貞子さん [本]

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先日 緒方 貞子さんがお亡くなりになったというニュースが流れました。

昭和2(1927)年のお生まれ。

国連難民高等弁務官(第8代)をお勤めになったのは 1990(平成2)年から2000(平成12)年。




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ニュースを聞いて著書などを探しましたらあちこちで品切れで朝日文庫に至っては Amazon などではなんと三倍以上の価格で売っている始末。

そんなのは買えないので色々探して新本を取り寄せました。




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この他に集英社新書を取り寄せてあるのですが、明日あたり届くだろうと思います。

 

私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築 (朝日文庫)

私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築 (朝日文庫)

  • 作者: 緒方貞子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2017/05/08
  • メディア: 文庫

共に生きるということ   be humane (100年インタビュー)

共に生きるということ be humane (100年インタビュー)

  • 作者: 緒方 貞子
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2013/12/03
  • メディア: 単行本

緒方貞子 ―難民支援の現場から (集英社新書)

緒方貞子 ―難民支援の現場から (集英社新書)

  • 作者: 東野 真
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/06/17
  • メディア: 新書


上智大学の HP によれば

 1980年 本学外国語学部教授着任(~1991年)

 1989年 本学外国語学部長(~1991年)

 1991年 第8代国連難民高等弁務官(~2000年)

 1994年 本学名誉教授

とのことですが、今つくづく思うのですがこういう方が我が県の知事であったらと想像せずにはいられません。

 

それは無理というものですが。

 

 

それで思い出すのは現知事が最初に立候補した時の対立候補であった 猪口 邦子 さんです。

猪口さんは

 昭和56(1981)年 法学部助教授

 平成  2(1990)年 法学部教授

 平成16(2004)年 法学部教授

とのことで、在職の時期が重なりますね。

 

 

猪口さんだったらなあと思わずにはいられません。



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『暗幕のゲルニカ』から『制作』へ [本]

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『ジヴェルニーの食卓』が良かったので続いて原田さんの作品を読みました。

 



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9.11 をきっかけに書かれたというこの作品、事件の起こった現代と『ゲルニカ』が制作されたスペイン内乱の時代が交互に描かれます。

『ゲルニカ』を制作するピカソと当時の実在の愛人でそれを撮影した写真家のドラ・マールのエピソードも興味深いです。

架空のスペインの富豪が重要な役割を果たしますが、フィクションがうまく溶け込んでいるのが原田さんの作品の良さです。




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とても良い作品なのですが、当時のアメリカとイラクの大統領の名前が架空のものになっている点はちょっと不自然に思えます。ブッシュとフセインで良いのではないでしょうか?




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こちらは実際の名称。




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こちらも。




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それらはまあいいとしても、ちょっと気になったのは「デミタスカップ」という表記です。

「デミタス(demi tasse)」はフランス語で小さなカップのこと。

tasse がカップですね。

なのでそれに「カップ」をつけるのは余計なのです。

言語が混在しますが「デミカップ」という言い方もあります。




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『ジヴェルニーの食卓』で印象に残ったのでゾラの作品を初めて買ってみました。

 

ゾラと言えば『居酒屋』『ナナ』を含む全20巻の「ルゴン・マッカール叢書」が有名ですが、『制作』もその中の一巻です。

 

翻訳は読みづらくはないのですが、ちょっと古い印象です。

 

それに肝心の内容が

 第14作『制作』(中略)が原因で少年の頃からの親友だったセザンヌと絶交状態になる。

 それはセザンヌが、最後には精神を病み、自殺してしまう主人公のモデルとされたからである。(Wikipedia)

という具合で、今だったら売れそうには思えない運びなのです。

自然主義ということでありのままに描くのでしょうが、この一連の作品を概観するとどうも悲観的になってしまうのです。

セザンヌがそのまま登場するわけではありませんが、これは怒るでしょう。

怒ったのはセザンヌだけではなかったようですし。

 



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それでも上巻を読み始めたのですが、停滞しています。

時間がかかりそうです。


 

 



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続けて原田マハ [本]

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一番の暑さですね。

寝付きは良い私ですが、最近は少し時間がかかります。

朝はずいぶん汗をかいています。

 

冬もそうなのですが、暑い時期はお出かけ前のシャワーがなくてはなりません。




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原田 マハ さんの本を続けて読みましたが、更に二冊買いました。

買ったのは27日ですが、『一分間だけ』は一日で読み終わり、『楽園のカンヴァス』を読んでいます。

 

 

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内容については Amazon の書評などをご覧いただきたいのですが、表記に感心します。

 

これはこの前に読んだ『フーテンのマハ』の文章ですが、“まことに” は “誠に” と表記されるのが普通でこの文章のように表記すると直されてしまうかもしれませんが、意味は “本当に” ということなので “真に” が本来の表記です。 “誠” は当て字です。

 

 

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“享年〇〇歳” と書かれることもありますが、享年というのは “生を享けた年数” という意味なので “歳” はつけないのです。



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“レトリバー” と書かないだけマシですが、”リトリーバー” でなくてはなりません。

retriever の発音については以前取り上げましたのでこちらをご覧下さい。

 

 
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でも『一分間だけ』では正しく表記されています。

 
 
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しかしこちらは “歳” がつけられてしまっています。

 

オリジナルが出た時期にもよるかもしれませんし、文庫化に際して表記を直したということもあるかもしれません。

サイン会などお話しできる機会がもしあるようならお訊きしてみたいものです。

 
 
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犬好きにはたまらない内容で、特にゴールデンを飼っている人は共感できる点が多いでしょう。

でも小説としては、『本日は、お日柄もよく』に似た点もあるのですが、まだ甘さを感じるところがありますね。

この作家の持ち味はやはり経歴を生かしたアート関連のものによく発揮されると思えます。

 

 


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今日から読み始めてもう半分読みました。

強くて魅力的な女性が登場するのもこの作者の持ち味かなと思います。

『一分間だけ』の編集長もそうですが、終わりの方に行ってちょっとどうかなと思える展開がありますし、『本日は、お日柄もよく』ではヒロインがどうして才能があると見込まれたのかがよく伝わりません。

この辺とかどちらも病気を使って物語を進めるその進め方がちょっと甘いと感じる部分でもあります。




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休憩した場所に咲いていました。




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新潮文庫を二冊買ったのでうちわ型の栞をもらいました。



四種類あるようです。



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直木賞候補だったのか [本]

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昨日芥川賞と直木賞の受賞作の発表がありましたが、芥川賞候補の五人中三人が女性で、直木賞に至っては全員女性ということも話題になっていました。

原田さんの『美しき愚か者たちのタブロー』も候補に挙がっていたのですね。

現在開催中の松方コレクション展に行かれる方にはちょうど良い本でしょう。



美しき愚かものたちのタブロー

美しき愚かものたちのタブロー

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/05/31
  • メディア: 単行本


先日『原田マハの印象派物語』を取り上げたあと、同じ作者の文庫本『本日は、お日柄もよく』を貸してくださる人があったので1日で読みました。

 

 

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

  • 作者: 原田マハ
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2013/06/07
  • メディア: 文庫

 

以前買ってみようかと検討したことがありましたが購入しなかったので、良い機会でした。

 

スピーチライターという馴染みのない職業を取り上げていてとても興味深く、またヒロインが支持するその道の達人のスピーチも素晴らしかったので読み進めることができたのですが、途中から選挙に舞台が移ると、なかなかうまく話を進めてはいるもののだいぶ現実離れしてきたなという印象で、ちょっと気持ちが離れてしまいました。

 

なんだか清水義範さんの『国語入試問題必勝法』みたいで、なるほどなるほどと読ませはするものの現実的にはどうなのだろうという感じです。

 

 

思わず涙ぐんでしまうところもあるのですが、一押しというわけにはいきませんね。

 

 

 

以下の写真は iPhoneX での撮影なので画質はいまいちです。



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次いで書店で選んだのがこの二冊です。

『ジヴェルニーの食卓』は出世作で、『フーテンのマハ』はその作品ができる背景などが綴られているので手始めには良いかなと思います。

 

 

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/06/25
  • メディア: 文庫






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語り口はうまいですね。

まるで本当にそういうことがあったかのように興味深く読むことができます。

 



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作品に描かれた人々や当時の境遇、交友関係などは綿密な取材に基づいて描かれていると思うのですが、著者の手でそれらの人物に命が吹き込まれているかのようです。



『~印象派物語』も手元にあると描かれた作品を見ることもできてより理解が深まります。

ドガの少女像なんてその本で初めて見ましたし。




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フーテンのマハ (集英社文庫)

フーテンのマハ (集英社文庫)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/05/18
  • メディア: 文庫

こちらはまだ読んでいません。






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『本日は~』の解説で知ったのですが、原田さんは同じく作家の原田宗典さんの妹なのですね。

彼の本はだいぶ以前何冊か読みました。

ユーモアの感覚がとても好きです。

 

スバラ式世界 (集英社文庫)

スバラ式世界 (集英社文庫)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1992/09/23
  • メディア: Kindle版

東京困惑日記 (角川文庫)

東京困惑日記 (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2002/02/08
  • メディア: Kindle版



 


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『原田マハの印象派物語』 [本]

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先日取り上げました魯山人の本や以前買った有元利夫さんの本など何冊か買っていますが、先日買ったこの本はデザインが一変してイメージが変わりました。



背表紙は共通するイメージが保たれていますが、表紙が違いますね。

 



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原田マハさんの本はこれまで読んだことはなかったのですが、パラパラと読んでみますと実質短編小説集のような趣ですね。



知られていることを元に書かれているのでしょうが、原田さんの想像力が生み出した部分もある印象で、物語は興味深く読める読み物として優れていると感じます。

 



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買わせたのはそれだけが要因ではなくて、中に使われている写真、特に色が素晴らしかったのが大きいです。

 

撮影者もクレジットされていますが、機材はどんなものかはわかりません。

印刷を介しているのでデータもそのままではありませんが、非常に自然、と言いますか自然に感じられる色です。

写真は著者が美術館や作品の舞台などに立っている場面などが主体ですが、レフも適切で良い写真です。

 



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これを機に著者の他の作品を読んでみるかどうかは何とも言えませんが、今までも読んでみようかとは思いながら書評などを読んで止めるということを何度かしているので読まないかもしれませんが、この本を読み終わったらまた考えも変わるかもしれません。

 

著者の世界に取り込まれてしまうような、そんな気もするのです。

 

原田マハの印象派物語 (とんぼの本)

原田マハの印象派物語 (とんぼの本)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/06/06
  • メディア: 単行本

魯山人の世界 (とんぼの本)

魯山人の世界 (とんぼの本)

  • 作者: 梶川 芳友
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1989/01/01
  • メディア: 単行本

有元利夫 絵を描く楽しさ (とんぼの本)

有元利夫 絵を描く楽しさ (とんぼの本)

  • 作者: 有元 利夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/09/21
  • メディア: 単行本


 


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"SALLY GARDEN":本+CD [本]

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以前この曲と本を取り上げたのはもう12年も前のことになってしまいました。



最近この本をデザインした望月さんのことについてお話しする機会がありましたのですが、今回思い出して以前入手できなかった CD 付きのものを入手しました。




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書籍の方は単独で販売されているものと同じで、CD は本の形の台紙に収納されています。




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帯が付いているのが嬉しいですね。

 

 

 

 

売されている CD は紙箱に入っています。

 

どちらも今では絶版、廃盤ですが。

 



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著作権は問題ないので掲載しますが、これは Wikipedia に掲載されているもので、 CD に収録されているものとは少し違いがあります。

 

Down By The Salley Gardens

 Down by the salley gardens my love and I did meet;

 She passed the salley gardens with little snow-white feet.

 She bid me take love easy, as the leaves grow on the tree;

 But I, being young and foolish, with her would not agree.

 

 In a field by the river my love and I did stand,

 And on my leaning shoulder she laid her snow-white hand.

 She bid me take life easy, as the grass grows on the weirs;

 But I was young and foolish, and now I am full of tears.

 

 

CD:DOWN BY THE SALLY GARDEN’S

 

The Sally gardens

 Down by the sally gardens,

  my love and I did meet,

 She passed the sally gardens

  with little snow-white feet,

 She bade me take love easy,

  as the leaves grow on the tree,

 But I, being young and foolish,

  with her did not agree.

 

 In a field, by the river,

  my love and I did stand,

 And on my leaning shoulder

  she laid her snow-white hand,

 She bade me take life easy,

  as the grass grows on the weirs,

 But I was young and foolish,

  and now am full of tears.

 

CD と書籍でも微妙に違いがあります。

 

書籍:THE SALLY GARDEN

 

Down by the sally garden’s

 Down by the sally gardens, my love and I did meet,

 She passed the sally gardens with little snow-white feet,

 She bade me take love easy, as the leaves grow on the tree,

 But I, being young and foolish, with her did not agree.

 

 In a field, by the river, my love and I did stand,

 And on my leaning shoulder she laid her snow-white hand,

 She bade me take life easy, as the grass growns on the weirs,

 

 But I was young and foolish, and now am full of tears.




CD の訳詞は波多野さんで、書籍の方は明記されていませんが多分望月さんでしょう。




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S&G の歌で有名になった「スカボロー・フェア」もオリジナルは伝承曲で、「スカボロー・フェア/詠唱」には P.サイモンと A.ガーファンクルによる「詠唱」が重ねられています。




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波多野 さんの美しい声と つのだ さんのリュートの響きに癒されます。

 

聴いたことがない方は中古が入手できるうちに入手されることをお勧めします。

書籍も是非一緒に。

 



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新訳『夜と霧』 [本]

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先日書店であてもなく見ていましたら昔読んだ本が目に入りました。

 

 

名著の誉れ高い作品ですが、読んだのは社会人になってから先輩に勧められてだったと思います。





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旧訳と並べて置いてあり、今回新訳があることを初めて知りました。

読んでみるとずいぶん読みやすい文章になっていて、優れた翻訳と思えました。

 

 

なるほど原著も新版が出ていたのですね。




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著者は精神科医という科学者で知的レヴェルも高いのでここに記録された振舞いも、だからなのだろうとつい考えてしまうのですが、そうではなくて、中にも書かれているのですが、これだけの精神の高みを維持できるのはそういう立場にあってさえ稀有なことだと思わなくてはなりません。

 

収容所で何が行われたかは数々の出版物で知ることができますが、人が中でどういう意識を持ってどういう体験をしたのかを高いレヴェルで記録したものはこれに極まるといって良いでしょう。

 

今回読んでみて新たに気づいたのは収容所の中の生活をトーマス・マンの『魔の山』の療養所の生活に例えていることですが、なるほどと思いました。

 

 

著者が生き延びることができたのは精神科医であったことも大きな理由であるはずですし、多分人柄や中での振舞い(自分を失わなかったこと)も理由であるだろうと思えます。

 

そして幸運も。

 



夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

  • 作者: V.E.フランクル
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 1985/01/23
  • メディア: 単行本
夜と霧 新版

夜と霧 新版

  • 作者: ヴィクトール・E・フランクル
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2002/11/06
  • メディア: 単行本

明日は母の通院の日なので朝の更新はお休みします。


 


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『高松塚とキトラ』 [本]

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奈良から帰って、古墳と壁画について殆ど知識がないことを痛感したので本を取り寄せてみました。




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被葬者や絵師、壁画のルーツや両壁画の違い、盗掘の様子についての考察などが述べられていて、とても参考になります。

被葬者については何しろ装飾品などがなくなってしまっていて手がかりがないので今のところ誰だかわかっていないのですが、絵師については確定的なことは言えないもののかなり説得力のある説が展開されています。

 

 

天井や壁の絵の違いについても感心しながら読んでいます。 

 

 

専門的に過ぎることもないので私のような最初に手に取るにはちょうど良い内容だと思います。




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明日は親戚で法事があるので朝の更新はお休みします。

 



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『ふたりのトトロ』 [本]

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 新元号のことはあちこちで話題になるでしょうからここでは触れませんが、読み方は違うものの同じ字をお名前に使う方が結構いらっしゃることが話題になっています。先ほどのニュースでは「れわ」と読む男の子のことが取り上げられていました。

 

 ネットの記事では IME などのフロントエンドプロセッサがまだ変換に対応していないと報道していましたが、新元号発表の数時間後には対応した IME もあったとか。多分ネットに繋がっていてアップデートされたのでしょうね。

 MacOS や iOS はまだのようです。

 ただ、職場の Win機で試してみましたところやはり一発で変換というわけにはいきませんでしたが、変換候補の最後の方の「人名地名」(逆だったか?)のカテゴリに踏み込むと変換できました。人名としては珍しくはないようです。




さてこの本は先日買って今日読み終わったのですが、たまたま1988年の今日は『となりのトトロ』の完成試写会の日だったそうです。

もう31年も経つのかと驚いてしまうのですが、今でも愛されていますし、私も好きです。

アニメーションの制作の現場については何も知らないのですが、なるほどと認識を新たにした箇所がありましたので一部引用します。

 

第3章 「どちらのサツキがいいですか?」

    宮崎さんキャラクターを作り始める

P.049

「木原君は、これどう思いますか?」と、宮崎さんは出来たてであろう1枚のキャラクターボー

ドを見せた。

 その絵には、ポニーテールを三つ編みにして、その先を小さなリボンで結んだ女の子が描かれ

ている。さらに続けてショートヘアの女の子のボードを見せた。

「サツキなんですが、佐藤さんにも聞きます。この長い髪のサツキと短い髪のサツキ。どちらの

サツキが良いと思いますか?」

 ここで好春さんと僕の意見が二つに分かれた。

 この瞬間、宮崎さんがニヤッと笑った。どうやら思うツボにはめられたらしい。

 好春さんは長い髪のサツキ。 

 僕はショートヘアのサツキ。

「二人ともその理由を聞かせてください」

宮崎さんの目が鋭くなっている。

好春さんの理由はシンプルだった。

「うーん、ボクは髪の長い方がお姉ちゃんらしくて女の子らしいと思いますし、メイの髪は短い

からその逆がいいかな……。長い髪の女の子の方がボク好きですし……」

 宮崎さんは好春さんから、反対側に立っている僕の方を向いて再びボードを見せた。

 好春さんの答えの何が良かったのか、ご機嫌な笑顔だ。

 ただ僕の答えは、メイが二人になると聞いた時から勝手に決めていた。

「短いサツキですよ!」

……どうしてですか?

 と、その理由が知りたいという顔つきになる。

「動きやすいからです。動きやすさ最優先。きっと元々サツキの髪は長かったんです。その絵の

通りに。でもお母さんがいませんから家事をしてメイの世話を焼く立場です。朝はまず早起きし

て食事の準備ですから、髪を梳かすだの編むだのの時間がありません。それに長いままだと前に

垂れて仕事の邪魔でしょ? だから自分でバッサリ切ってショートヘア。妹の髪は梳いて結んで

あげても、自分にそんな時間は使わないというのがサツキです……で、どうですか?」

…………。

『ラピュタ』の時と同じく相変わらず宮崎さんは僕には何も答えてくれない。そして好春さんの

方へと体を向けた。

 その背中から、

「木原君は、もう帰っていいいです」という言葉が飛ぶ。

 こいう時の長居は無用だ。

 自分の机に戻るその後ろから、宮崎さんの言葉が聞こえてきた。

「佐藤さんはまだまだ女の子のことがわかっていないですね……




こういうことまで考えて作られているのだなあと感心することしきりです。

この本には他にも線の色やオリジナルに発注した水溶性アクリル絵の具のことなど、アニメーションに関わる人ならより興味深く読むことができるであろう事柄があふれています。

 

 

『天空の城ラピュタ』公開後、仕事がなくてセル画を売ることにしたとか、競合会社である徳間書店と新潮社が提携して二作同時公開となった経緯、新しいスタジオ探し、「楽しい映画にしましょう」と、宮崎監督もそれまでになく楽しんで作っていたことなどなど。


 


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また観たくなってしまいました。

『火垂るの墓』と一緒に。



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