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毒には毒? [花、植物]

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最近出た本ですが最近毒を持つ植物を見ることも多くなったので買ってみました。

トリカブトやヒガンバナやジャガイモの芽などのようによく知られているものもありますが、知らなかったものも多いです。

 

触るもの避けた方が良いものから口にしてはいけないというものまで様々ですが、最近十年間で中毒などの事例があったものとして次が挙げられています。


 スイセン

 バイケイソウ

 チョウセンアサガオ(キダチチョウセンアサガオではない方)

 ジャガイモ(芽、緑になった部分、未熟なもの)

 クワズイモ

 イヌサフラン

 トリカブト

 コバイケイソウ

 ヨウシュヤマゴボウ

 ハシリドコロ

 鑑賞用ヒョウタン

 アジサイ

 ドクゼリ

 スノーフレーク

 ジギタリス

 タマスダレ

 ヒメザゼンソウ

 

そのほか実例があったものやよく知られた植物では

 ヒガンバナ

 スノードロップ

 ベラドンナ

 ビワの種

 スズラン

 キョウチクトウ

 ベニバナインゲン(シロインゲン豆)

 ドクニンジン

 コバイケイソウ

 

が挙げられていますが、その他にもこんな植物にもと思うようなものもあります。

 



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行者ニンニクと間違えるという例は毎年のように報道されます。

 

事件になったものではトリカブトが有名ですね。

トリカブトの毒は即効性があるのにあの事件では被害者が死亡したのが2時間近く経ってからだったというので一種のミステリーだったそうですが、トリカブトの毒「アコニチン」は体内で細胞の外側にあるナトリウムを細胞の中に押し込む働きをするそうで、それによって体のバランスが崩れることによって正常な体の働きを失わせるのだそうです。

実はそれと反対の働きをするのがフグの毒「テトロドトキシン」だそうで、それを両方摂取すると当初は毒性が現れないのだそうですが、片方が分解されてその毒性が失われるともう一方の毒性が現れるという仕組みだそうで、実際あの事件では両方が検出されているそうです。




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似たような例はベラドンナで、これに含まれる「アトロピン」は瞳孔を拡散させる働きがあるそうです。

クレオパトラを筆頭として瞳を大きく見せたい女性たちはこれを用いていたと言われ、ルネサンス時代のイタリアの女性たちもこれを使っていたことが知られているそうです。

 

瞳孔を収縮させる神経伝達物質が「アセチルコリン」ですが、「アトロピン」はこの働きを抑えるのだそうです。

「アセチルコリン」はある事件の時に有名になりました。

ある物質が体内に入ると作用の一つとして瞳孔の収縮が起こります。「サリン」です。

あの事件の時は解毒剤の一つとして「アトロピン」が使われたそうです。

 

人間には毒でなくてもその他の動物には毒というものもあります。

私たちが一番よく知っているのは蚊取り線香ですね。

除虫菊に含まれる「ピレトリン」が蚊にとっては人間にとってのトリカブトと同じようにナトリウムの調節作用を狂わせるのだそうです。

 

うっかり触ったり口に入れたりしてしまわないように一回読んでおいてもいいですね。

 

なおこの本では、食べてはいけないテンナンショウ属(マムシグサやウラシマソウなど)については触れられていません。



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