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キーを備えた金管楽器:オフィクレイド [楽器]

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muramatsu では会員向けに季刊誌「季刊 ムラマツ」を発行しています。
先日その最新号(WINTER 2011 / Vol.110)が届いたのですが、「鵜の目鷹の目」という連載の33回目「トロンボニストの目」にトロンボニストの 佐伯 茂樹 氏の文章が載っています。


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この中でオフィクレイドという楽器が紹介されています。
これは金管楽器で Tuba の前身なのですが、ピストンやロータリーやスライドでなくフルートのようなキーを備えているのです。

この楽器がスコアに指定されている曲はメンデルスゾーンの『夏の夜の夢』序曲と劇付随音楽、ベルリオーズの『幻想交響曲』などがあります。
ワーグナーは歌劇「さまよえるオランダ人」を作曲した当初はオフィクレイドを指定していたそうですが、後に Tuba に書き換えたそうです。

金管楽器と木管楽器の区別は元々はその材質によったのでしょうが、サックスや大部分のフルートが金属でできています。リードや空気そのもの(エアリード)で音を作るのが木管楽器、唇の振動で音を作るのが金管楽器ですね。

金属の管体にキーを備えた楽器と言えばサクソフォーンですが、サックスはリードを備えた木管楽器です。
アドルフ・サックスがサクソフォーンを考案したのは木管楽器の運動性能と金管楽器の音量を求めたのだと言われていますが、オフィクレイドのようにマウスピースを備えた形状にせずリードを備えたのはなぜなのか考えると興味深いですね。

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コメント 2

オカジュン765

こんにちは。確かにチューバのような形状ですね。チューバはピストン楽器ですが、それは興味深いですね。初めて見ました。ありがとうございます。
by オカジュン765 (2011-01-10 13:57) 

センニン

オカジュン765 さん、こんばんは。
Tuba 吹きは多分知っていますが、現物は私も見た事がありません。
楽器事典には多分載っています。
浜松の楽器博物館にもあるかもしれません。
まじまじ見たのは初めてです。
フルートを吹いていなければキーを備えている事に気をとめる事もなかったかもしれません。
by センニン (2011-01-10 20:22) 

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