フルート版『無伴奏チェロ組曲』 [レッスン]
Cecilia さんが J.S.Bach の『無伴奏チェロ組曲』を取り上げていらっしゃいますが、以前フルート版を取り上げた事があります。
http://music-1000.blog.so-net.ne.jp/2008-12-28
演奏は新谷要一さん(1番、2番、4番)と藤井香織さん(1番〜4番)です。
その時はこちらはご紹介しませんでした。
楽譜はそのときご紹介しましたが、パウル・マイゼンの編曲でもちろん全曲あります。
この楽譜がユニークなのはフルートのための無伴奏パルティータ イ短調(BWV1013)が併録されていることで、今回取り上げました藤井さんの録音は残りの二曲にこのパルティータを加えて行われています。
このパルティータの作品番号は『無伴奏チェロ』のすぐ後に続いています。
この楽譜の解説でパウル・マイゼンはチェロのためのとされている6曲とフルートのためのこの唯一の無伴奏曲との関連性について触れています。
変わり種としてフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのジョン・フレッチャーが第1番の Menuet2 と Courante を演奏したものがあります。使用楽器は Besson の E♭ Tuba です。
なお同じバッハのブランデンブルグ協奏曲第3番をブラスだけで演奏した録音もお勧めです。
このマイゼン編曲の楽譜はモイーズのソノリテなどと並んでフルートを演奏しようとする人必携でしょう。
http://music-1000.blog.so-net.ne.jp/2008-12-28
演奏は新谷要一さん(1番、2番、4番)と藤井香織さん(1番〜4番)です。
その時はこちらはご紹介しませんでした。
楽譜はそのときご紹介しましたが、パウル・マイゼンの編曲でもちろん全曲あります。
この楽譜がユニークなのはフルートのための無伴奏パルティータ イ短調(BWV1013)が併録されていることで、今回取り上げました藤井さんの録音は残りの二曲にこのパルティータを加えて行われています。
このパルティータの作品番号は『無伴奏チェロ』のすぐ後に続いています。
この楽譜の解説でパウル・マイゼンはチェロのためのとされている6曲とフルートのためのこの唯一の無伴奏曲との関連性について触れています。
変わり種としてフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのジョン・フレッチャーが第1番の Menuet2 と Courante を演奏したものがあります。使用楽器は Besson の E♭ Tuba です。
- アーティスト: フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル,バッハ,スカルラッティ,C.P.E.バッハ,ビバー,M.フランク,ハスラー,シュペール,シャイト,ジョーンズ(フィリップ),フレッチャー
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2010/01/27
- メディア: CD
なお同じバッハのブランデンブルグ協奏曲第3番をブラスだけで演奏した録音もお勧めです。
- アーティスト: フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル,チャイコフスキー,ドヴォルザーク,ワーグナー,ムソルグスキー,スーザ,ワイル,クラーク,ヘンデル,バッハ,モーツァルト
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1998/09/18
- メディア: CD
このマイゼン編曲の楽譜はモイーズのソノリテなどと並んでフルートを演奏しようとする人必携でしょう。
Bachは無伴奏フルートのためのパルティータを作曲していますが、チェロ組曲をフルートで吹くというのは大変なことだと思います。
素晴らしい編曲なのでしょうね。
by nyankome (2010-05-29 00:25)
フルートのための無伴奏パルティータはたぶん聴いていません。
NMLで聴いてみようと思います。
バロック・ブラスって大好きです!
by Cecilia (2010-05-29 02:02)
ごく最近、この曲のバイオリン編曲版が欲しくて、
探してみたのですが、一番ありそうなのに、
なぜか無いのです。とても不思議です。
探し方が悪かったのでしょうか。
ほんとに、無いのでしょうか?
でもヴィオラ編は絶対 ありそうですね。
by ももねこ (2010-05-29 03:55)
nyankome さん、おはようございます。
マイゼンの解説によればフルートのパルティータもチェロ組曲も自筆譜が存在しないのは同じですが、写譜はフルートが1つ、チェロが4つです。チェロのうち2つは誰の手によるものか不明で、定本とされるのは二番目に古いアンナ・マグダレーナ・バッハによるものだとか。
ハンス・ペーター・シュミッツによればフルートのパルティータは他の楽器のためのものをバッハがフルート用に書き直させたものだろうという事です。解説を引用しますと「フルート・パルティータを2オクターブ下げるとごく自然にチェロで演奏でき、ちょうどその反対にチェロ組曲を2オクターブ上げてフルートで演奏すると、びっくりするほど自然に響く箇所が多々あるのです。フルート・パルティータのアルマンドに見られる厄介なブレスの問題点は、チェロ組曲のアルマンドをフルートで演奏すると全く出てきません。かえってチェロ組曲のプレリュードのいくつかをフルートで演奏してみると、我々がフルート・パルティータで日頃苦労している、このブレスの問題が出てきます。」(マイゼン・幸子訳)
なので編曲そのものは2オクターブ上げたもので、曲自体がフルートで演奏して自然に響くものであるという事です。
by センニン (2010-05-29 07:15)
Cecilia さん、おはようございます。
藤井さんの演奏がお勧めです。
バロック・ブラス、PJBE のエッセンスが楽しめますね。
by センニン (2010-05-29 07:17)
ももねこ さん、おはようございます。
アカデミア・ミュージックで取扱があります。
校訂者/編曲者:J. Ebner
タイトル:6 Suiten BWV 1007-1012
無伴奏チェロ組曲:ヴァイオリン用編曲
楽器編成/構成:Violin Solo
出版社:Hug
商品コード:[231372]
在庫状況(目安):△
価格:¥3,390
土曜日は営業していますので、お問い合わせになてみてはいかがでしょうか。
by センニン (2010-05-29 07:22)
詳しい説明をありがとうございます。
私がチェロ以外で感動したのは、Carlos Rivelaのキタローネによる演奏でした。
by nyankome (2010-05-29 15:07)
nyankome さん、こんばんは。
キタローネの演奏は聴いたことがありません。
今度チェックしてみたいと思います。
チェロですとウィスペルウェイかケラスがお勧めです。
by センニン (2010-05-29 19:50)
お薦めのチェロ、探してみます。
私はチェロではビルスマの旧盤が印象に残っています。
http://pavane.blog.so-net.ne.jp/2007-04-18
そうそうガンバで弾いたものもありました。
http://pavane.blog.so-net.ne.jp/2007-06-21
キタローネはこれです。
http://pavane.blog.so-net.ne.jp/2007-02-26
by nyankome (2010-05-30 00:48)
さーすが! 流石 センニンさん!
早速アカデミアへ問い合わせたところ
「在庫あり」 の返事。
近い内に本郷へ行って買って来ます。
ところでフルートパルティータの方、
ギターソロ編 2種類知ってますが、
いずれも頭を傾げる仕上がり。
編曲って 難しいですね。
by ももねこ の お礼 (2010-05-30 02:05)
nyankome さん、おはようございます。
今度チェックしてみたいと思います。
本来はどの楽器のためであったかという点になると Cecilia さんの記事にコメントしましたように寺神戸さんが正解なのかもしれませんが、私達の耳にはチェロの音が馴染んでいますね。
カザルスは永遠の名盤なのでしょうが、いかんせん録音が古くなってしまいました。最近はラフマニノフの録音を最新技術で蘇らせたりピアノロールから復刻したりといろいろな試みがなされていますので賛否はあるとしてもカザルスの録音もそうしたものを聴いてみたいものだと思います。
録音という点ではピーター・ウィスペルウェイが最右翼かもしれません。チャンネル・クラシックスへの '98年の録音で、バロック・チェロ(Rombouts 1710年)使用です。
ジャン=ギアン・ケラスは '07年 Harmonia Mundi への録音で使用楽器は 1696 Gioffred Cappa とのことです。優れた演奏は他にもありますが、どちらも一聴の価値はあると思います。
by センニン (2010-05-30 07:57)
ももねこ さん、おはようございます。
アカデミア・ミュージックは代引きで送ってくれますのでついでがない時は便利です。
ギターでの演奏も面白いかもしれませんが、相当な名手でないとつまらないだろうなと思います。編曲はただ音を移すだけの作業ではありませんから、私達が考えるほど容易な作業ではないのだろうと思います。
by センニン (2010-05-30 08:02)