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『新版 楽器の音響学』 [楽器]

昨日の記事で触れましたが、同じ著者の本です。

より高度な内容になっていますが、前著で触れていない内容で興味深いのは楽器の音の広がりをいくつかの周波数ごとに図解してある章(楽器の指向周波数特性)です。
オーボエやクラリネットの音が床に反射する様子、チェロの音が周波数によっては後ろ側に広がって行く様子など面白いですね。

この著者のフルート関係の著作を抜き書きします。
「フルートの駆動条件と発生音圧レベルおよび基本周波数との関係(フルートの実験的研究 I)」(日本音響学会誌 '70)
「フルートの駆動条件と発生音圧レベルおよび基本周波数との関係(フルートの実験的研究 II)」(日本音響学会誌 '70)
「フルートの音響学的研究」(NHK 技術研究所 '66)
「フルートの long-tone の分析結果および演奏音における吹奏条件の推定」(NHK 技術研究所 '67)

このほかリコーダーや尺八、日本の笛、箏、琵琶、鼓等に関する著作(共著を含む)があります。

今『モイーズとの対話』を読んでいるのですが、次はこれを読み始めようかなと考えています。
通勤電車で読むのはちょっと無理そうですので、図書館にでもこもりましょうか。

『モイーズとの対話』は日本人でモイーズに直接教えを受けた(当時モイーズは 80才くらい)高橋 利夫氏が質問しモイーズがそれに答えた内容のメモをもとに書いたもので、フルート教会の会報に連載された内容をまとめたものだそうです。

モイーズは日本の曲では「荒城の月」が好きだとか、スーザの「星条旗よ永遠なれ」が名曲だとか、興味深い発言が記録されています。

高橋氏は十九才の時モイーズのレコードを聞いて感動し、独学でフルートを始めて一年でドップラーのハンガリー田園幻想曲、モーツァルトのフルート協奏曲を吹いたそうです。

とてもかないませんねえ。

モイーズが音楽表現についてどう考えていたのか、貴重な記録を読むことができます。


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