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プロの手際:銀の変色 [楽器]

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相原さんのところで色々お話を聞いた中で銀の変色についての話題が出ました。

専門的な方法は高温の水素によるものだそうですが、設備が必要です。

 

 

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ではフルートではどうするかというと重曹や塩では時間がかかるので希釈した塩酸を使うそうです。

 

 

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数十秒でこうなりました。

 

 

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やはり表面がピカピカになるわけではないのだそうですが、前処理としてこれで完了です。

 

 

その他の話題。

 

 高野 成之 さんが左利き用のフルートをすっかりマスターされて、先日の演奏会でも披露されたとのこと。

 左利き用のフルートは以前試作したメーカーはいくつかあったそうですが、売れなかったらしいとのこと。

 販売されたフルートは相原さんのものが初であろうと高野さんがおっしゃったそうです。

 演奏会場でそのようなお話があったそうです。

 

 作るのが難しくなかなか良い音が出せない水晶リップの頭部管を高野さんが演奏会でお使いになったところ非常に素晴らしい音で会場の反応も良かったとのこと。

 

 象牙の頭部管を使ったピッコロの音が大変素晴らしい。

 

 リングキー用の「リングストッパー」の引き合いが多い。YAMAHA 銀座店にも納めることになった。

 

 フルートの注文も増えて、忙しい。

 

 

左利き用のフルートはもう数本売れているのだそうですが、高野さんも当初は大変苦労されたそうです。

他でも例があるのだそうですが、不思議なのは左利き用のフルートで演奏した場合、同じ曲を普通のフルートで演奏した場合に比べて聴く人がより深く感銘を受ける傾向があるのだそうです。

 

これについてはある人が同じように作った普通のフルートと比較して演奏者の脳波や聴く人の脳波に変化があるのかどうかなどを調べようとしているとのことです。

左耳主体で聴くことが影響しているのかもしれないという意見もあるそうですが、それによって演奏者の表現に違いが生じるのかどうか、興味深いことではあります。

 

そう言えば感情表現に秀でている弦楽器であるヴァイオリンやヴィオラは左側で音が発生します。

 

運指が問題ですねえ。

頭部管の歌口のカットを反対にすれば普通のフルートのままで左で構えることはできますが、右手をかなり伸ばさなければならず左手は窮屈です。

クロスフィンガリングならぬクロスアームになってしまいます。

 

 

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午前中 muramatsu の M-21 を吹いてみたのですが、ちょっと鳴りづらいところがあって、昔はこうだったのかと思っていたのですが、相原さんに診ていただいたところキーの開き方が揃っていないのだそうです。

 

これは自然にずれたのではなく調整した人がそのようにしたのだろうとのことでした。

調整していただいたところ、スムーズになりました。

 

リペアを習っただけの人と楽器を作る人の違いは大きいと思いました。

 

 

総洋銀ですが、今の洋銀(洋白)とは多分組成が違うのでしょう、今の同じ構成の楽器とははっきり違う音がします。

muramatsu はその音が評価されてきたはず。

今の muramatsu の音は昔の muramatsu の音とは違う、その思いを一層強くしました。

 

 

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午前中、前回借りた「スタジオ」で撮影しました。

 

 

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できれば次にはライトを持ち込んで撮ってみたいです。

 

 

 

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