Aihara の新製品 [楽器]
昨日掲載した写真にも写っていましたが、リングキーの穴のところに見えるものは Aihara の新製品「リングストッパー」です。
シリコンゴム製で、赤もあります。
断面は逆台形で、リングキーの穴に嵌め込んで使用します。
途中まで装着したところです。
柔らかいので装着は簡単です。
取り外す時は足部管の開口部を机に密着させるなどして塞いでおいて、シャープペンシルなどでこれを管の中に押し出します。
6個ワンセットです。
1個は予備との事です。
このアイデアは元々東京交響楽団の高野さんがおやりになっていた事だそうで、リングキーが完全に塞がれていない演奏者が実は多くてそれを改善すると響きも改善されるという発想なのだそうです。
実際にやってみると確かに響きは良くなって、まるで楽器のグレードが上がったかのようです。
お値段を考えるとやってみない手はない、と強くお勧めできるものになっています。
またキーに彫刻を入れるよりもお安くておしゃれかもしれません。
リングキーの穴を完全に塞ぐプラグは以前からあって、手が小さいなどでインラインリングキーが使いづらいと感じている方に使われる事があります。
しかし一つ問題があって、キーの内側の容積が設計より小さくなる事から音程に影響がないとは言えないのです。
それを避けようとした銀色のシールも販売されています。
これなら影響はかなり少ないと思えますが、元々リングキーは押さえた穴から指の肉が少し内側に膨らむ事をも考慮して設計されています。
シールを貼ってしまいますとそれが殆どなくなりますので影響が皆無とは言えませんし、貼り直しはできないようです。
このリングキーストッパーも穴の内側に装着する以上は容積が減少するのは確かですが、シリコンのプラグよりは影響が少なく、シールよりは設計に近いだろうと思えます。
穴はあいているので、演奏中も音程の調整が可能だという点は他にはないメリットでしょう。
お隣のブースの秋山さんによれば現在のリングキーの穴はアジア人の女性などには大きすぎるそうで、海外のメーカーは穴を小さくする方向にあるようです。
アジア向けの製品に限っての事かもしれませんが。
実際並べられていた海外の製品を比べてみますと、 BRANNEN より Burkart の方が小さかったです。
こちらはピッコロの頭部管で、象牙製です。
管体は作っていません。
少しだけ吹いてみましたが、歌口の形状に関わらず鳴らしやすいという印象でした。
こちらは新製品ではありませんが、評判が良い「フットフォン」です。
左が銀製、右が金メッキ仕様です。
完全手作りなのでかなり個体差があります。
装着できた三種類を試してみましたが、やはり金メッキの方が充実した響きになります。
これは高野さんがお使いになっていると以前ご紹介しました。
http://music-1000.blog.so-net.ne.jp/2014-01-07
これは相原さんが提供したものではなく、山野楽器に複数の注文があったのだそうですから、実際に有効であると認められたのでしょう。
その他いつもの頭部管も少し試してみましたが、いくつもの種類の中で水牛の角のリッププレートのものが「他にない倍音が乗る」としてプロの間で使われ始めているようです。
まだお名前は載せられませんが。
歌口の形状も小判型に近いものや角丸の四角のような形状のものなどいろいろですが、小判型に近いものはオールドの笛に近い響き、四角に近いものは鳴らしやすくて音量も出るという特徴があります。
まあこの辺は使う人との相性があります。
夜光貝のリップものを複数試してみましたが、かなりはっきりとした違いがあります。
見た目は水牛の角は光沢はきれいで見る角度によって黒以外の色も見えますが模様などは好みが分かれそうです。
夜光貝は個体によって模様にかなり違いがありますが、白蝶貝のように美しく、レインボーのような輝きも見えます。
どちらも持っていませんが、昨日試奏した中では夜光貝の一本が私には合っていたようでした。
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