器によって味は変わる(1) [コーヒー]
コーヒーと何の関係があるのかと思いかもしれませんが、今回は何回かに分けて連載としますので少々おつきあいをお願いします。
写真は Baccarat の新しい製品で、Harcourt(アルクール)の一つ、Harcourt Eve です。
これはワイングラス(S)ですが、シャンパンフルートなどもあります。
冷たい輝きを生かすために黒バックで撮ってみました。
Eve と名付けられたのは従来のアルクールの力強くダイナミックで男性的なイメージとは異なるフェミニンな形に由来するもので、基本の形を崩さずにまるで違うイメージを作り出す Baccarat のデザインには脱帽です。
こちらもワイングラスですが、Château Baccarat という昨年発表された新しいシリーズです。
お値段がとてもリーズナブルで、値上がり前で一客 10,500円という破格なものです。
お値段を見て侮ってはいけません。
計算され尽くしたと思われるその形はあらゆる飲物の味わいを最大限に引き出すのだそうで、Baccarat の経営する B bar Roppongi では中国茶をこのグラスで出すとか。
このシリーズ、大層評判が良いようですがアルコールに親しめない身としては確かめることができないのが残念です。
それにしてもこの形がなぜそれほど良いのか、そもそも形によって何が変わるのかが大きな疑問です。
かねがねそう思っていたところ、先週木曜日(1/9 )の日経新聞の25面と26面に NIIKKEI ART REVIEW で
シルエット
違うのはなぜ?
としてグラスの形と味わいの関係を説明していました。
リーデルが注文に応じて作った大ぶりのグラスが味が良いと評判になったのだそうです。
香りの立ち方の違い、層になって重なった香りがグラスの大きさと形によって鼻に触れるその触れ方の違い、表面積による香りの立ち方の違い、そして口に入ったワインがグラスの形によって流れ方が変わることによって舌に触れるその触れ方が違ってくるその事が図解で示されています。
リーデルでは品種などに応じて実に細かく製品が分かれています。
これも品種などによって味わいが異なるのでその特徴を引き出すためにこれだけのラインアップがあるのだそうです。
次回に続きます。
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