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ロースト二種:浅煎りと中深煎り [コーヒー]

続いてローストします。

まず 80g の生豆をきっちり計量します。誤差を少なくするため、計量カップ1杯を皿に入れた後で豆を 81g になるまで足し、一つづつ取り除いて 80g にします。
一度にローストできるのはカップ二杯 130g が上限ですが、今回はこの量をローストします。

使っているロースターは以前書きましたように間隔を二時間あけないといけないので、午前と午後に分けて行っています。
まずは午前、ロースターのプリセットの1、取説によるとソフトビーン(ブラジルなど)向きの設定です。

午後はオリジナルのセッティングで、今までテストした 5種類の設定のうち1番深煎りになるものです。
ロースターのプリセット2のハードビーン(コロンビアなど)向けより深煎りになる設定です。

左がオリジナルの設定でローストしたもの、右がプリセットの設定でのものです。
右はかなり浅煎りです。写真で色がうまく再現できません。
下側はロースト後に計量してから取り除いた豆です。

取り除いた豆のアップです。これでもちょっと分かりづらいですね。

順序が逆になりましたが、計量の結果です。厳密にはそれぞれ 1g 弱程度の誤差があると思いますが、左の浅煎りの方が水分の残りが多いので重くなります。

以前書きましたが、生豆 100g で売るということは、ローストの程度にもよりますが、この程度は目減りするということを考えて価格を考えなくてはなりません。
さらに考えるなら、欠点豆を場合によっては四割も取り除いてしまうのですがら、品質の悪い豆の場合は価格を倍として考えなくてはならないでしょう。

今回は気温がまだ低いせいで両方ともいつもより浅く焼き上がっています。
夏に近付くにつれ、同じ設定でも深煎りにシフトします。

このロースターは焙煎が3段階にセットでき、それぞれ温度と時間が設定できます。
ちなみに今回の設定は
プリセット1 1:230℃ 5分
       2:190℃ 2分40秒
       3:246℃ 1分50秒
       トータル: 9分30秒

オリジナル  1:230℃ 6分
       2:190℃ 3分
       3:244℃ 1分50秒
       トータル: 10分50秒

温度と秒数を掛けた数値を積み上げると
124,000 と 145,280
となります。

深煎りにすると1口に言っても各段階の温度と時間をどうするかで結果がかなり変わります。
皆さんご存知の通り、高い温度で焼くと表面だけが焼け、内部まで熱が十分伝わりません。
石焼き芋、遠赤外線、低音やけどなどのように低音でじっくり熱すると奥まで良く焼けます。
設定についてはまだまだ研究途上です。

ニュークロップとオールドクロップとでは水分含有量が違い、品種によっても違い、水洗した豆かどうかでも違います。違いは頭が痛くなるほどあります。

これでは缶コーヒーなどを大量に生産する業者は大変です。コーヒーに限らず、商品として市場に出す以上は一定の品質を保てなければなりません。
以前買ったものが美味しかったのでしばらくしてまた買ったら味が違った、などということになるとまずいですからね。

ドリップの様子です。もちろん左が浅煎りの方です。
左はやはり浅過ぎの印象で、酸味が強く出ています。アメリカン向きの味ですね。苦味がないわけではないのですが、線が細いですね。欠点豆は除いてあるのでいやな味はありませんが、たくさん飲むのは遠慮したいですね。
香りは軽く、湿度の低い夏の麦わらを思わせるような香りです。
やはりソフトビーン向きの設定なのでしょう。

右はまあまあの焼き上がりです。
香りにふくよかさが加わり、酸味が適度に引っ込み、苦味が程よく加わります。甘煮がちょっと足りないほかはまずまずです。
なお。前回同じ豆をローストしたときの設定はプリセットの2です。
設定は
       1:234℃ 6分
       2:190℃ 2分30秒
       3:244℃ 1分50秒
       トータル: 10分20秒
です。

蒸らしの時の膨らみ方はどちらも良好ですが、深煎りの方が細かい泡がたくさん出ます。2時間の時間差もあるとは思いますが、たくさん空気を含んでいるという印象です。

いわゆる蟹泡という、奥から大きな泡が出る現象は蒸らしの効果を減殺するので良くないとされています。
今回のローストでは深煎りの方でややそれに近い現象が見られました。これはドリップ時の湯の温度や注ぎ方によるところが大きいですね。

残りの豆は真空パックせずに保管しました。
来週、表面の変化(油がどのくらい浮いてくるか)を観察します。

エスプレッソ用の極深煎りの豆は真っ黒に近い色ですね。表面に油が浮いて光っています。
油が浮いた方が酸化を抑制でき、浅煎りの豆に較べ賞味期間が長くなります。

今回は体積変化は測りませんでしたが、深煎りにするほど豆は膨らみます。
同じ計量スプーンで測っても深煎りの方が軽くなりますから、豆を挽くときはそれも考慮しなければなりませんね。


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