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共箱の結び方 [アート]

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我が家には古いものがいくつかあります。

と言っても先祖伝来というわけではないのですが。


西洋アンティークではなくて日本の美術品、特に柿右衛門を代表とする焼物はこのような木製の箱に入っているものが少なくありません。

作品が作られた時に一緒に誂えられたものは友箱と言いますが、そこに作品名や作者の名前が書かれています。

これを箱書きと言います。

聞くところによりますと箱書きは作者が書くわけではなくて箱書き専門の方がいらっしゃるそうです。


『〇〇鑑定団』のような番組でも問題になることがあるのではないかと思うのですが、箱があって箱書きもきちんとしているとしても作品が真正なものだという根拠にはなりません。


箱書きがないものに箱書きをするなどということもありますし、あろうことか作者が自分の作ったものかどうか見分けがつかないなどということもあるとかないとか。



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それはさておき、これらの箱を結んでいる紐(箱紐。真田紐)には決まった結び方があります。

四方左掛けというそうです。

これは日常生活で使うものではないので素人にはよく分かりません。


教えてもらっても憶えられません。


そういうわけで今回中身の写真を撮る必要ができたので紐を解くことになったので iPhone で写真を撮っておきました。



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それを逆に並べると結ぶときの手順がわかります。


まず箱の裏から左の角に逆L字型になるように掛けたところに右から紐の端を持ってきて上から通します。



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次に下からもう一方の端を持ってきて先ほど通した紐の上から下を潜って右に通します。




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右に通したものを持ち上げて折り、その折り目を左にやります。



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次に下に通したものを同じように折って上に持っていき、先ほどの折り目と結びます。

こう書いていてもまだよくわかっていないのですが。



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出来上がり

...ってこれは解く前の状態です。

きれいじゃありませんね。

誰が結んだんでしょう?

...私が見様見真似でやったんでしたっけ?


おさらいしておきます。



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中身は十二代柿右衛門さんの柿形香合と呼ばれる作品です。


お茶の道具で、お香を入れて席の間を回すものだそうです。



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下記の形をしたものは他の作家さんも作っていますが、大きさといい形といい色といい柿右衛門さんが一番ですね。

柿の形の大きな航路もありますが、実物の柿よりかなり大きいです。

この香合が可愛らしくて良いです。


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