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G. R. Uebel 4本を試奏する [楽器]

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tetsu さんに情報を頂いたので DAC に行ってみました。

 

 

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フェアが今日まででした。

開店と同時に Uebel がまだあるかどうか尋ねるとあるとの返事でした。

 

maillechortのフルートやピッコロもありましたが、目的のタイプがなんと4本もありました。

 

 

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しかし残念なことに頭部管はどれもオリジナルではありませんでした。

 

 

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左から、116 66 1023、116 65 1022、64 1335、118 67 1147 です。

トップの写真に写っている一番左のは持って行った私の楽器です。

 

モデル名がないものもありますが、特に違いがあるようには見えません。

118 は基本的には同じですが、 G/A トリルキーを備えています。

 

1023 はアルミサッシのような表面処理がされているのか、淡いシャンパンゴールドです。

その他の楽器はアルミを磨いて光らせたような外観で、もしかすると純アルミなのかなと思えるような外観です。


118 67 1147 はトリルキーの分だけ重いですが、シャンパンゴールドの 1023 もわずかに重いように感じました。

 

 

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118 67 1147 です。

 

 

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滑り止めにコルクが貼り付けられています。

 

 

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モデル名の刻印がない理由はわかりません。

この中では一番古い個体です。

 

 

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この二本は製造年が一年違いますが、シリアルはなんと一番違いです。

 

 

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65年の最後のものと 66年の最初の一本ということになります。

 

 

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G/A トリル付き、Eメカ付きの 118 67 1147 。

 

 

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Eメカなし。

 

 

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これも Eメカなし。

 

 

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これも Eメカなし。

 

私のは同じ 65年で 1325、Eメカ付きです。

 

 

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各コンディションは年式相応という感じですが、期待したよりややダメージが多いかなという感じでした。

 

 

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クラウンはシャンパンゴールドのモデルを除いて純アルミと思われる材質でとんがり帽子の形をしていました。

 

リッププレートはどれもオリジナルではなく、推測ですがシャンパンゴールドのモデルを除いては頭部管の管体も別のメーカーによって作られたのではないかと思われました。

 

 

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このリッププレートだけ少し盛り上がったような形をしています。

 

これと次のリッププレートには RT-1、FT という刻印が見えます。

SANKYO 製と思われます。

 

 

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この個体(116 66 1023)はリッププレートだけ取り替えられたのではないかと思えました。

 

 

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ねじ止めされていた穴を塞ぐためと思われる板が両側に見えます。

 

 

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G/A トリル付きの 118 67 1147 の頭部管はストッパのようなものが成形されています。

オリジナルかどうかは分かりませんが、オリジナルが全てリッププレートをねじ止めしていたのだとすればシャンパンゴールドのモデル以外は全てオリジナルではないと考えなければなりません。

 

 

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G/A トリル付きのモデル。

外観はアルミ合金とは見えず、純アルミと言ったほうが当たっていそうに見えます。

 

 

さて試奏した印象ですが、最初の二本は先に脱落し、65年、66年の一番違いの二本と 65年の自分の楽器をじっくり比較することになりました。

 

頭部管が違うので厳密な比較はできないのですが、時折頭部管を取り替えることもしてみました。

 

116 65 1022 は落ち着いた、低音が充実した厚い響きでドイツのオーケストラで好まれそうな音に思えました。

 

Uebel どれにも共通する傾向ですが、頭部管は内吹きではなく歌口を真上かやや外側にセットしたほうが適していると思えました。

もちろん内吹きでも吹けないことはないのですが、コントロール性や反応を見るとどうも外吹きが適しているように思えます。

 

116 66 1023 は現代の音量の要求にも応えられるような反応の良さとパワフルさがありました。

それだけに Uebel らしさは少し薄れているのかなと思えましたが、使いやすい楽器で、他のモデルも同じですが、音程は取りやすいという印象です。

多分クーパースケールではないでしょう。

 

 

地味なように思える 116 65 1022 にはしかし独特の魅力的な音が乗っているのです。

 

私の楽器はその中間のような個性を持っているのですが、コンディションは文句無しで、さすがに前オーナーが手をかけただけあって外観がきれいなだけでなくキーの動きやバネの具合など何も問題がないのです。

 

それに比べると4本の内で残った二本も何かしらの問題があるのですが、シャンパンゴールドのほうはサムキーのバネがへたっていることくらい。

しかし、です。カビ臭いのです。

パッドは交換されているようで綺麗なのですが、管体やクラウン付近が特に気になるのです。

 

ハードケースはどれもオリジナルのように見えましたが、かなりボロボロでした。

掃除棒は本来は足部管の長さだけ長いものが必要なはずですが、私の楽器も今日試奏した楽器も普通の長さのものしか付いていません。

また、ネジを回すための小さなドライバーが付属しているはずで、ケースには収納する部分があるのですが、どれにもありません。

 

 

もし二本の内どちらかを求めるとすれば難しい選択ですが、コンディションは調整でカバーするとして、音色を取ることになるでしょうか。

 

ケースがボロなのはオーダーすれば良いですね。

 

それにしても頭部管がオリジナルでないのが残念です。

確かめてみたいですね。

 

今日も実感しましたが、頭部管次第ですから。

 

 

 

 

 

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U3

楽器も洗練されるとこれほど美しく見えるものなのですね。
by U3 (2015-11-01 04:51) 

センニン

U3 さん、おはようございます。
この楽器は変わり種なのですけれど、フルートには機能美があります。
しかしフルートをアクセサリーのモチーフにしようとするとただの棒になってしまって面白味がないのです。

by センニン (2015-11-01 09:08) 

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