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いつの間にか変更されるあれこれ [楽器]

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先日試奏した Bijou の頭部管は当初組み合わされていた Type HC でなく Type H であることが分かりました。

旧タイプのカタログを調べてみると 2010年 2月のカタログでは HC が装備されている事になっています。


2008年 5月のカタログにはまだ Merveille は登場していませんが、同年 9月のカタログに初めて Merveille が登場します。

このときはまだケースカバーのことには触れられていませんが、2010年 2月のカタログにはゴールド、シルバーそれぞれに色の異なる革製のケースカバーが Merveille 専用として掲載されています。

同じカタログでは Bijou および他のハンドメイドのゴールドやシルバーは合皮製と思われる手提げ式のケースカバーが写っています。


ちなみにこのとき 500シリーズから 700シリーズ、200シリーズから 400シリーズは微妙にデザインの異なる布製と思われるショルダー式のカバー、221にはまたそれ専用のデザインの布製と思われるショルダー式のカバーが付いていると説明されています。


最新のカタログでは Idéai、Bijou にもそれぞれのためのケースカバーが掲載されていますが、Merveille のものと同じものと思われ、Merveille 用は "専用" とは記載されていません。



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2010年 2月まで。



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現在。

裏表紙のモデル一覧に記載されているのはこのうち A, M, H, そのほか EC, CY です。

EC は E に、CY は C に含まれるのかもしれません。

K, C, Y は特注という位置づけなのかも知れません。



YAHAHA の頭部管は以前は歌口のカットとテーパーのタイプの組み合わせで分類されていました。

そのうち FY は 814T と 814DT 専用(ジャーマンモデル。D はトーンホールが引上)、AC は 892H と 892DH(ジュリアス・ベーカーモデル)専用です。


BC、 CC、CG、SC  は裏表紙のモデル一覧には記載がなく、いわゆる受注という位置づけのようです。


Type M は Merveille が登場したとき専用として登場しました。

このとき Bijou にはまだ HC が装備されています。



試奏した Bijou は頭部管が Type H で、ケースカバーは 2010年 2月のカタログに掲載された古いタイプの手提げ式でした。

すると製造されたのはそれ以降で現在の革製のショルダータイプのケースカバーが用意される以前の期間ということになります。


この間の期間のカタログがないのでこれ以上は分かりませんが、面白いですね。


先日調べた洋銀、洋白、白銅の表記の変遷など、広告では触れられない事がカタログを丹念に読むと分かります。


カタログが新しくなったらもらっておくと後で良い資料になります。

表面のデザインは変更されない場合がありますので、裏の「◯年◯月現在」という表記をチェックしましょう。



 


 

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コメント 2

tetsu

こんばんは。

カタログは大昔は見ていました。当時はテーパーとカットのそれぞれの解説があったような記憶があります。ヤマハのCY頭部管のフルートは工藤重典、I.グラーフェナウアーのリサイタルがあまりにも衝撃的で本気で真似したいとおもって、一時期使っていたこともあります。
ヤマハの製造の現場は見学したことはありません。個人的な推測ですが、製造する立場は素材(洋銀、洋白、白銅)とか設計(HC、Type H)の変更というのは頻繁にはできないとおもいます。カタログの表記の変更は、製造現場と営業間の調整にすぎない、とおもいます。

Louis Lotのコピーを作ろうとして、Louis Lotを切り刻んで(?)テーパー、カット、スケールなどコピーして、完成した楽器を吹いたらヤマハの音だった、という話はきいたことがあります。
Bijouと他のヤマハのフルートの違いは吹いた感じではあまり感じられませんでした。どのヤマハの楽器でも、結局ヤマハ、というのが1アマ笛吹きの感想です。

失礼しました。
by tetsu (2013-07-11 21:50) 

センニン

tetsu さん、こんばんは。
呼び方を変更しただけだろうという意見には賛成します。

Bijou は Louis Lot をイメージしていると聞いたことがあります。

個体差が大きいので機会がありましたら他の Bijou も試してみてはいかがでしょうか?
by センニン (2013-07-11 23:33) 

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