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「花は咲く」 [楽譜]

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普段 NHK の番組を視る事が多いのでこの「花は咲く」はよく耳にします。

どんな譜面かと思い買ってみました。

こちらは管楽器とピアノ伴奏用の楽譜で、調はヘ長調で皆同じです。

楽器によって違うのは音域や細かい部分です。



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こちらは同声合唱(二部)用で、調はやはりヘ長調です。


曲の内容とは関係ないのですが、見ていておやと思ったのは

管楽器用の楽譜には


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作詞 とあって、声楽用の譜面には


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作詩 とあることです。



また、この画像をご覧になってお気づきかもしれませんが、楽譜だけでなく表紙にも全部地紋が印刷されています。



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これはデジタルカメラで奥付を撮影したものです。



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こちらは帰りにコンビニでこのページだけをコピーしたものです。



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これは役所が発行する印鑑証明書などに施されている加工と同じようなものです。


管楽器用の楽譜にはこのような加工は施されていません。

出版社は管楽器用の方が 株式会社デプロMP 、声楽用の方が 株式会社河合楽器製作所・出版部 です。


推測ですが、合唱の方は人数が多いのでコピーされやすいからでしょう。



さて歌の部分の譜面を読んでいてちょっと気になる部分がありました。

良い歌というのは詩(詞)の持つアクセントや言葉の区切りを大切にしますが、歌詞の一部にある「じぶん」という言葉が小節線で「じぶ」「ん」に分けられてしまっています。

またその前に出てくる部分は「○○を おもいだ(す)」が自然な区切りですが、「○○をお もいだ」と切られています。


また「○○みえる」という部分は「○○ ○ がみえる」と切られています。

もう一カ所、「○○をのこし」という部分が「○○をの こし」と切られています。


こういう切り方をすると耳で聞いたときに意味が取りづらいですし、歌おうとするときもちょっと違和感があります。



昔聴いた曲でこれと同じように違和感を感じたのは「夢の途中」(作曲:来生たかお)です。

来生さんは好きなソングライターですが、「とかいはびょうきざみの(都会は秒刻みの)・・・」という部分が

「とかいはびょうきざーーみの」と区切られていたので最初は「都会は病気さ」「身の・・・」と聞こえたのですが、さらに「さ」でなくて「ざ」だったのでよけい変に思ったのでした。


言葉の区切りを変えないようにして良いメロディーを書くというのは難しいのでしょうね。



でもシューベルトの歌曲のように芸術家曲と言われるものはそういう点に配慮(?)が行き届いている事も素晴らしい曲である理由でもあるだろうと思います。



 ※ 2013.4.26 追記。

歌詞とメロディーの楽譜は NHK のサイトで見ることができます。

http://www.nhk.or.jp/ashita/themesong
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グリンクリン

気になりますね、とても、
歌詞が切れているように聞こえてしまいます。

by グリンクリン (2013-04-27 01:02) 

センニン

グリンクリン さん、おはようございます。
他にも気になる箇所はありますし、音の高さもアクセントを無視している箇所があります。

もうひとつ、フレージングや連桁が不適切と思える箇所もあります。
これは譜面のレイアウトなどの入力の問題かもしれませんが、例えば「がみえる」の箇所は8部音符二つをつなげたものが二組並んでいるのですが、ここなどはフレージングの記号も「が」までで切って、音符も "八分音符一つ" と "八分音符三つを繋げたもの" に分割するべきです。

by センニン (2013-04-27 10:03) 

田老のガソリンスタンド

日本語を大切に曲に乗せるのは難しいですが、大切なことですね。

それとは別に、私はこの歌が嫌いです。
耐えられないくらい嫌な曲に感じてしまいます。
by 田老のガソリンスタンド (2014-12-27 22:11) 

センニン

田老のガソリンスタンド さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

言葉を大切にしない曲が多くて嫌になってしまいます。

嫌い、という方もいらっしゃるだろうとは思います。
NHK の姿勢のようなものを感じないでもありません。
by センニン (2014-12-28 19:59) 

日本語愛

違和感ずうっともっていました。

昔、山田耕筰が日本語の歌曲は言葉のイントネーションとメロディラインが合致するのが良い曲だと、おっしゃったとか。

まさに、この曲、日本語として変な歌だとおもっています。


by 日本語愛 (2015-09-27 18:22) 

センニン

日本語愛 さん、初めまして。コメントありがとございます。

山田耕筰はたいそう気を使ったそうですね。
「赤とんぼ」では團伊玖磨さんにアクセントの点を指摘されたのですが、下町では当時あのアクセントが普通だったとか。

良い歌というものは言葉の響きとアクセント、イントネーション、メロディー、和声が一つも変更ができないほど緊密に結びついているのがあるべき姿です。
少なくとも「歌曲」というものはそうだろうと思います。

今はそういうことを作り手側が考えないらしいですね。
嘆息あるのみです。
by センニン (2015-09-27 20:39) 

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