素晴らしい Mario Gadda:弦楽器フェスタ '12 [楽器]
昨日試奏した楽器は先生お勧めの Luigi Gatti, COMO, 1934 というイタリアの楽器でした。
後でご紹介しますバロック弓で弾いてみましたが、はっきりとした音で音程がとりやすいのが印象的でした。
なぜ音程がとりやすいのかと考えてみますと、おそらく倍音が多いというより基音が強いのだろうと思います。
同じ弓で自分の楽器を弾いてみますとやはり自分の楽器は自分の弓で弾いたときと同じ印象です。
弦は多分 Evah Pirazzi でしたが、全体的には良いものの、 G 線の響きが硬く、これはちょっと使いこなせないという印象でした。
先生は E線の響きがお気に入りのようでした。
弓は楽器以上に重要と言って良いほどですが、楽器固有の鳴り方というものも確かにあります。
こちらの楽器は何度もお目にかかっているような気がするのですが、Franz Ramftler, Munchen, 1898 です。
とても個性的なアンティークな外観です。
こちらはバロックヴァイオリンです。
指板が白いのがすぐに目につきますが、指板の長さもモダン楽器に比べて短いです。
ネックと指板もこんな感じです。
胴体の膨らみも控えめですが、駒はバロック楽器としては高く、現代のものを使っているようです。
本物のバロックヴァイオリンは指板の傾きも緩やかで弦の張り方ももう少し平らに近いです。
バロック楽器の初心者向けのようです。
こちらがとても素晴らしかった Mario Gadda, Mantova, 1960 です。
Stefano Scarampella の弟子で、師匠の残した材料をふんだんに使ったのであろうと考えられているそうです。
私が弾いたのではないのですが、Raffin の弓(Sandrine Raffin, Paris, 2012)で弾かれているところを聴いたところ、その響きは 1960年のものでありながらオールドイタリアンの名器を彷彿とさせる響きがしました。
ホールの隅まで届くだろうと思われるその遠鳴りのする響きは、名のあるヴァイオリニストが使ったら賞賛を惜しまれないだろうと思わせるに十分でした。
これも弦は多分 Evah Pirazzi でしょう。
一度弓と一緒に自分でも試奏したいですが、同じ音は多分しないでしょう。
買えるものなら是非買いたいですが、先立つものがありません。
今の楽器を手放しても買えるかどうか...。
手放したくないですしねえ。
弓と先生方の演奏については明日以降に取り上げます。
ウワサによると、この「ガッダ」売れてしまったようですよ。
by ももねこ (2012-12-18 00:44)
ももねこ さん、こんばんは。
私も訊きましたが、確かに売れてしまったようです。
弓はまだ残っているようでした。
by センニン (2012-12-18 22:27)