SSブログ

ネヴィル・マリナーとアカデミーの二度目のブランデンブルグ協奏曲 [CD]

bz2012_0114_174958AA.jpg

ブランデンブルグ協奏曲を初めて聴いたのは 20歳の頃、NHK-FM のスタジオに深夜各地で活躍する日本人演奏家を招いて行われたライヴの演奏だったと思います。
テープはどこかに仕舞ってあるはずですが、演奏家の名前などは見ないと思い出せません。

bz2012_0114_174611AA.jpg


愛聴盤はいくつかありますが、第一に挙げるのはこのマリナーによる録音です。
'80年、二度目の演奏ですね。


bz2012_0114_174750AA.jpg

このあと '85年の演奏では団員がソリストを務めているようですが、この録音ではヘンリック・シェリング(Vn)、ミカラ・ペトリ(リコーダー)、ハインツ・ホリガー(Ob)、そしてランパルなどを迎えています。
以前も触れましたがランパルはこの録音を最後に Louis Lot のゴールドのフルートをしまい込んでしまったと自伝に書いています。

初めて聴いたときから好きな曲になりました。
今回矢代さんの編曲のアヴェ・マリアをマクサンス・ラリューの演奏と共に聴き直しましたが、フルートを習うなどとは想像もしなかったその昔憧れたのは確かにこのランパルの音だったなと認識を新たにしました。
音色だけでなくその吹き方、それが私にとっての最高の演奏とその時刷り込まれたのです。

今になってみれば技術的には並ぶ演奏家や超える演奏家もいると感じていますが、この表現、この音楽はまさにランパルのものであって他の誰にもできないのだと思います。

次に挙げるのはイ・ムジチの盤ですね。
'65年の録音です。
ソロ・ヴァイオリン:フェリックス:アーヨ、オーボエ:ハインツ・ホリガー他、フルート:セヴェリーノ・ガッツェローニ、マクサンス・ラリュー、リコーダー:フランス・ブリュッヘン、トランペット:モーリス・アンドレなどという豪華版です。
最初によく聴いたのはこの盤でした。


オーディオの試聴によく持って行ったのはカール・ミュンヒンガー指揮のシュトゥットガルト室内管弦楽団の '72年の録音でした。
こちらはソリストはヘルムート・ヴィンシャーマン、宮本文昭(オーボエ)、オーレル・ニコレ(フルート)、イーゴル・キプニス(チェンバロ)などです。
DECCA だけあってなかなか良い録音で、Apogee の平面スピーカーなどで聴くとチェンバロの音色がとても良かったのです。
Apogee のスピーカーは評論家でもあった串田孫一さんがたしかお使いだったと思いますが、こうした繊細な楽器の音色がまことに良かったです。
ヴァイオリンは昔の BOSE が良かったですが、それはまたいつか取り上げることにします。


さて記憶を新たにしたランパルの音色と吹き方を真似しようというわけですが、本当に倍音の多い豊かな響きを楽器から引き出していたのだなあと感心します。
どういう吹き方だったのか、アンブシュアが分かる写真は見た事がないのですが、かなり内吹きだったのではないかと想像します。
ランパルが愛奏した金の Lot は #1375 ですが、それは別として他に使っていたシルバーの #6896 やお父さんが使っていた #8582 は必ずしも最高の出来ではなく、#600 のタファネルが最上であったと秋山さんが "PIPERS"(2010年6月号)に書いていらっしゃいますが、どちらもぜひ見てみたい楽器ですね。

nice!(15)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 15

コメント 5

サンフランシスコ人

(フィラデルフィアで)ネヴィル・マリナーの演奏会に一度だけ行きました...

Philadelphia Orchestra

Mozart
Symphony No. 35 "Haffner"
Mass in C Minor K.427
by サンフランシスコ人 (2016-03-17 01:49) 

センニン

サンフランシスコ人 さん、こんばんは。
映画『アマデウス』の音楽については皆がマリナーを推したのだそうです。
安心して聴ける演奏ですね。
by センニン (2016-03-17 21:09) 

サンフランシスコ人

来年、ネヴィル・マリナーが、ミネソタ管弦楽団を指揮するそうです....

Minnesota Orchestra
Sir Neville Marriner, conductor

MENDELSSOHN
The Hebrides Overture (Fingal's Cave)

BEETHOVEN
Symphony No. 1

Dvořák
Symphony No. 8

http://www.minnesotaorchestra.org/buy/tickets/browse-calendar/eventdetail/706/-/sir-neville-marriner-returns
by サンフランシスコ人 (2016-04-06 02:29) 

センニン

サンフランシスコ人 さん、こんばんは。
ミネソタといえば私のイメージは大植さんですね。
ワールトやスクロヴァチェフスキ、ドラティ、ミトロプーロス、そしてオーマンディ。
錚々たる顔ぶれですね。
by センニン (2016-04-06 21:32) 

サンフランシスコ人

スクロヴァチェフスキも、来年ミネソタ管弦楽団を指揮するそうです....ブルックナーの「交響曲第8番」

http://www.minnesotaorchestra.org/buy/tickets/browse-calendar/eventdetail/687/-/celebrating-skrowaczewski-bruckner-symphony-no-8
by サンフランシスコ人 (2016-04-07 00:49) 

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。