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『アルルの女』組曲の原典版 [レッスン]

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『アルルの女』の楽譜は版によってかなり違うようで、特に第二組曲の「メヌエット」ではその傾向が顕著のようです。
その原因の一つは『アルルの女』の音楽がいくつかの形態で残されている事にあります。

写真は Eulenburg の第二組曲のオーケストラスコアです。


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New URTEXT Edition とあり、それらの版について解説が載せられ、このスコアで校訂された箇所についても細かく記載されています。
 1. オーケストラスコア 第一版
 2.  同 第一版の 2nd Version
 3.  同 第一版の 3rd Version
 4. オーケストラパートの印刷譜
 5. ビゼーの『アルルの女』劇付随音楽 自筆譜
 6. ビゼーの『美しきパースの娘』自筆譜
 7. ビゼーの『アルルの女』劇付随音楽ピアノ・ヴォーカル譜 自筆譜
 8. 『美しきパースの娘』劇付随音楽ピアノ・ヴォーカル譜
 9. ギローの『アルルの女』第二幕 合唱 の編曲 自筆譜
10. ギローの『アルルの女』ファランドール 自筆譜

メヌエットについて、ビゼー自身が編曲を準備していたに違いないとしています。
というのも「ジプシーの踊り」の演奏会での評判が良かったので『美しきパースの娘』のオーケストラ組曲を出版するに違いないと踏んでいたというのです。

このスコアには巻末に「メヌエット」のエンディングの第一稿が収録されています。
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7小節カットされていることが分かります。
強弱記号やアーティキュレーションも結構違います。

編曲の詳細についてはこちらのサイトに詳しいのでご覧になってみてください。
http://homepage3.nifty.com/jymid/kaisetu/aruru_menuet.htm
ここではオリジナルの合唱(MIDI 音源)を聴く事ができます。

オリジナルでは聴き慣れたサックスのオブリガートが実は主体で、良く知られたフルートのメロディーは伴奏の一部である事が分かります。


さてこれを参考に、使っている楽譜のアーティキュレーション等を直し、ピアノ伴奏からアルトサックスの対旋律を取り出してサックスの譜面を作ろうかと思います。
出番が少ないのがちょっともの足りないですが、面白いのではないかと思います。


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