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粉を吹く CD、錆びる CD [珍しいもの]

一体これは何でしょうか?
CD ですが、長期間保管していたものを取り出してみたらこんな風になっていました。

実は最近の話ではなくて、もう何年も前のことです。
LONDON レーベルの CD はかりです。

ユニバーサルミュージックに問い合わせると、特定の時期特定の工場で生産された製品でこのような現象が出たそうです。

CD の素材はポリカーボネートであることはほとんどの方がご存知でしょう。
ポリカーボネートは警察で使用される盾やサングラスにも使われることでもお分かりの通り、大変丈夫な素材です。
外見はアクリルと似ていて、静電気を帯びやすいことや傷つきやすい性質も同じです。
コストもそれほど違わないようです。
CD にポリカーボネートが使われたのは、光学特性がアクリルより良いことが理由です。
レーザーディスクはアクリルです。

さてユニバーサルミュージックからの説明に戻りますが、ポリカーボネートの主成分はビスフェノールAという物質です。
この名前にピンと来た方はいらっしゃいますか?一時期環境ホルモンとしてさかんに取り上げられましたね。
成分の配合に原因があるようですがこの現象については次に説明があります。
http://www.polycarbo.gr.jp/qa/flm/2-top.html

さて、この話とはまた別なのですが、CD は保管状態が悪いと錆びます。
錆びると言っても、鉄のように赤くなるわけではなく、ディスクの表面が錆びるのでもありません。
信号が記録されている層の表面に蒸着されているアルミが錆びるのです。
蒸着されているアルミは錆びる(酸化する)と、透明になって光を通すようになってしまいます。
お手持ちの CD を明るい光にかざしてみて下さい。
星空のようにポツポツと小さな明るい点が見えるようなら、それが酸化した部分です。
これは空気中の水分が侵入するために起こる現象です。
普通に置いてある場合でも、床に近い場所や湿気の多い場所に置いた場合はこうした現象が起こりやすくなります。また、石油ファンヒーターなど、燃焼によって水分を放出する器具を使っていたりすると起こりやすくなります。
こうなってしまうと当然ながらその部分はレーザー光を反射しないので、記録された信号が正しく読み取れず、エラー訂正処理が行われます。CD はかなり強力なエラー訂正を行っているのですが、エラーがあまりにも多くなると訂正しきれず、かなり怪しい信号として読み取られるようになります。
早い話が、音が悪くなるのです。

私は必ずビニールのカバーをかけ、床に近い位置には置かないようにし、石油やガスを燃やす暖房器具は使いません。


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