金属でできた楽器を作るときにはろう付けとはんだ付けを組み合わせます。


フルートの場合はロウ付けは普通銀ロウです。


 







管体の組み立てでは管体に座金を接合し、次いでそれにポストを立てるという手順になりますが、それをどちらもはんだ付けで行おうとすると、座金を取り付ける時は良いとしても次にポストを座金に立てるときに温度によって先にはんだ付けした部分が溶けてしまいます。


 


そこでこういう時は先にロウ付けと呼ばれる手法を用います。


銀ロウの場合は融点が約720℃ ですが、ハンダは融点が約450℃なので、素早く作業を行えばろう付けした部分には影響を与えません。








頭部管では管にリッププレートを取り付けるときに同じことが行われます。


断面が H の字を横にしたような形をしている「ライザー」という部品をまずロウ付けで取り付け、次にそれにリッププレートをはんだ付けで取り付けます。


 


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(ライザーのイメージ)



上の写真に説明をつけましたが、それぞれとの接合部がご覧いただけるでしょうか。








リッププレートを下から覗いたところです。


リッププレートとライザーの接合部にピントを合わせています。








こちらは頭部管本体とライザーとの接合部にピントを合わせています。








金色に見えるのがライザーです。


 


 








こうした部分の仕上げのきれいさも大事なポイントです。