先月末で定年の方がいらっしゃったのでプレゼントを贈ることにしました。
その方は本がお好きで、写真を撮ることはそれほどされないのですが写真や絵を見ることはお好きでした。
職場の近くの書店に行きましたところ文庫のコーナーにこんな本がありました。
岩波文庫の写真集というのが珍しいのですが、岩波書店としても 岩波文庫として 初めての写真集であるようです。
Amazon のレビューでも印刷が素晴らしいという評価が寄せられていますが、確かにそうです。
よく知られた Dデイや崩れ落ちる兵士などの有名な写真だけでなく戦争のその場が生々しく捉えられた写真に惹きつけられます。
上陸作戦のあの写真が現像の失敗によるものであることは説明を読んで初めて知りましたが、それが格別の臨場感を生んでいます。
崩れ落ちる兵士については色々言われていて賛否があるようですが、当時戦争というものがどういうものかを実際の現場の写真よりも雄弁に伝えたことは確かです。
来日した時の写真もあります。
何気ない日常の飾り気のない人々の姿が捉えられています。
ヘミングウェイ、スタインベック、カポーティ、ゲイリー・クーパー、イングリッド・バーグマン、ジーン・ケリー、ピカソ、マティス、トロツキーなどの写真もあります。
帰宅途中、携帯電話にその方から着信がありました。
とても気に入っていただけたようです。
良い写真は何度見ても良いものです。
良い写真ってなんだろうと考えさせてもくれます。
贈り物を考えることも喜びですし、それが喜んでもらえることはとても嬉しいことです。