千葉そごう 9F のベルロワイヤルさんではオールドバカラなどを主に扱っていますが、柿右衛門、今右衛門をはじめとするオールド有田なども扱っています。


お買い得商品として今伊万里がたくさん並べられていますが、それらの中に珍しく九谷がありました。





九谷と言うと金銀を使ったきらびやかなものをイメージしますが、こちらは金彩こそ使ってあるものの銘がなければ九谷とは分からない盃です。



何か文字が書かれていますが、最初は気に留めなかったのですが題らしき文字の一つが「高」と読めたのでもしやと思いじっくり見るとやはりこれは「高砂」です。



Wikipedia によりますと能の『高砂』は世阿弥による作品で、祝言の席の定番として歌われる「高砂」はこの作品の中に登場します。


Wikipedia に掲載されている歌詞は



 高砂や

 この浦舟に

 帆を上げて

 (この浦舟に

  帆を上げて)

 


 月もろともに

 出潮(いでしお)の

 波の淡路の

 


 島影や

 遠く

 鳴尾の

 沖過ぎて




 はやすみのえに

 着きにけり

 (はやすみのえに

 着きにけり)


 結婚式では「出潮⇒入潮(いりしお)」「遠く鳴尾⇒近く鳴尾」と変えて謡う場合が多い。

 

区切りがちょっとあやしいです。

書かれている文字では繰り返しは省略されているようです。





「高砂」が書かれていると思えばありふれたようなこの盃が俄におめでたく見えてくるから不思議です。

書かれている文字は手書きと見え、複数あったこの盃の文字は皆筆跡が違うのでした。



高いものではないので気軽に買えます。

たまにはこんなものも良いですね。



 


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