前記事でフリードリヒ大王について触れましたが、"THE FLUTE" の最新号(2013 Vol.127)では有田正広氏が

 250有余年の時を超えて

  楽譜が語るミステリー

  〜真作と偽作から見えてくる J.S.バッハの人間味〜

としてバッハのフルート音楽について語られています。


 誰が写譜したのか?

 楽譜の研究=鑑識!?

 BWV1035の謎

 真作か偽作か

 BWV1031は本当に偽作なのか?

 BWV1020では真作ではない?

 ミステリーに溢れたバッハ作品


この中で有田氏は大王から提示されたテーマがクヴァンツのトリオソナタ(QV2:18)のもので、 BWV1031 にもそれが使われたとしています。

クヴァンツのソナタは元々クヴァンツがヴァイオリン奏者と一緒に演奏するために書いた曲だったものをクヴァンツ自身がフルートとチェンバロのための曲に書き換えたそうなのです。


BWV1031 の変ホ長調という調整についても、フリードリヒ大王の宮廷では臨時記号がたくさん付いた、トラヴェルソが苦手とする調性を好む傾向があったそうで、不安定な音程やそこからもたらされるくすんだ響きが求められたのではないかとしています。


クヴァンツのソナタの楽譜を調べてみることにしましょうか。

 


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