国鳥の雉子をこの際撮りに行こうかと思ったのですが、発雷も予想されていましたので見合わせました。


 


久しぶりにゆっくり寝ました。


 


こちらでは明け方降ったような様子はなかったのですが、10時ごろ出かけると千葉に入ったあたりではずいぶん降ったような形跡があり空には雲があって遠くでは一度光ったのが見えました。


その後も何度か降りましたが、昼を過ぎると明るくなりました。


 


 


さて看板がフルートと音楽なのでそろそろそちらのことを。


 


 


フルートは大部分のキーが指で押さえると音孔が塞がる構造なのですが、トリルキーを別にしても普段は閉じていて押さえると開くという構造のキーがあります。


 


 


上の写真の一番右の Es キーがその一つですが、こちらは殆ど常に右手小指で押さえている(後ろのレヴァーを)ので多くの場合音孔は開いています。








こちらは下に見えるレヴァーを左手小指で押して開ける G#(Gis)キーですが、裏側にあるので “裏Gis” とも呼ばれます。


現代のフルートはほぼ全部がベームシステムですが、この G# に関しては大部分を占めるこのような「クローズド Gis」というタイプとこの位置に音孔がない「オープン Gis」というタイプがあります。


 


大部分の人は「クローズド Gis」の楽器を使っているわけで、特に断りががない限りはこのタイプを指しています。


運指が異なるので運指表は両方あります。


 


 


その違いやそれぞれのメリット、デメリットにはここでは触れません。


 


カタログには普通は「オープンGis」は載っていないので欲しい人は注文しなければなりませんが、確か Altus はカタログに載せています。


有名な演奏家ではデニス・ブリヤコフとその師匠であるウィリアム・ベネットがこれを使っています。


 


 


ここでこれに触れたのは次に運指のことに触れるからで、ここでは「クローズド Gis」の楽器用のものです。








先日触れたこの箇所、替え指を使うらしいと書きましたが、さてこの A の替え指がすぐには思い浮かびません。








そこで以前取り上げましたこの本を参照しました。








まず、普通の指遣い。









替え指その1。


管楽器というものはあるところで音孔が開いていればその二つ隣より遠い音孔は閉じていても音程には影響を与えない「はず」です。


しかし実際は違いがあって、その閉じている音孔に近いほど影響が大きくなります。


 


なのでこのように一番遠い音孔なら閉じていても影響が軽微というわけです。


 







替え指その2。


それでも音程が下がることが気になる場合は左手小指でこのレヴァーを押して裏Gis を開けます。


左手の薬指までキーを押している G の時にこのレヴァーを押すと G# の音になるわけですが、A の場合は薬指で押さえていた音孔は開いているのでここは開けても良いわけです。








替え指その3。


これは f(フォルテ)の時のものとしています。


多分音程が少し低めなのでしょう。








替え指その4。


こちらは p(ピアノ)の時。


 


音程が高めなのでしょう。


 







替え指その5。


こちらは YAMAHA のサイトに掲載されているものです。


 


右手で二つ塞いでいるのでやはり G# を開けています。


 


替え指の運指表というのはないわけではないのですが、音程ぴったりというわけには なかなか いかないのでこのようにいろいろ工夫の余地があります。


 


右手小指の E♭(Es)のキーも必ず押して(開けて)いなければならないわけではない(E と Es の時は開けなければならない)ので前後の音との移りやすさによって離したままにすることがあります。


 


原則としては右の方向の音孔は閉じている音孔と離れていれば閉じていても良い場合があるということで、あとは耳を頼りに決めることになります。


前後の音の指遣いとの関係も考慮して決めれば良いでしょう。