相原さんのところに行くにあたって Isidor Lot を引っ張り出しました。


 


 


以前取り上げましたが、初代 Louis Lot の甥が作った楽器です。


 


先日のレッスンの時も少し吹いて先生にも試していただいたのですが、まず YAMAHA の Bijou が採用しているように右手のキーの間隔が普通のものより広いです。


 


先生はあまり手が大きくないので指が痛いとおっしゃっていました。


 









クラリネットのような本来のリングキーです。











Lot の象徴のようなティアドロップ形です。








視差もあるので正確な比較にはなりませんが。


比較するのは FMCフルートマスターズの15周年記念モデルです。








どのくらい間隔が違うのかと思い、たまたま持ち合わせていたメジャーで簡単に測ってみました。


まずこちら側のキーの位置を合わせます。








右手側はこれだけ違いがあります。















しかし胴部管の上から下までは同じのようなのです。








右手の三つのキーの間隔は確かに違います。












反射板はなく、コルクです。








クラウンはキーカップを使っています。








反射板がないのでネジはなく、嵌め込んでいるだけです。








コルクは所定の位置に押し込まれているだけです。








クラウンは非常に軽いです。








ライザーの角度は撮ることができません。


 


 


中嶋さんに試奏していただくと、「まさに Lot の音」と相原さん。


このリングキーの楽器は指を十分上げないと正しい音程が取れません。


 


右手も広く広げなければならないので吹きやすいとは言えません。


 


それにしても、です。


最近は胴部管と頭部管を固定したり、クラウンを重くしたり、反射板にいろいろな素材を使ったりと様々な効果を謳ったアクセサリーやパーツがありますが、このような軽いものやコルクの反射板で良い音がするからには音を良くする要因は別のところにあるのかもしれません。


 


もっとも、初代 Lot の頃と今では求められるものが違うので仕方がないのですが。


 


大きな会場でなければ、この楽器が使いこなせたら使ってみたいなとは思います。