以前全種類を撮る事ができたロイヤルコペンハーゲンのフローラヤポニカのうち一つを撮り直す機会を得る事ができました。

 



シーボルトといえば紫陽花なわけですが、この特注の Flora Japonica で選ばれたのはヤマアジサイで、5種類の中で最もきれいだと思えたのがフジでした。



前回も触れましたが、フローラダニカの美しさをそのまま引き継いだ、言われなければ気づかないほどの仕上がりを見せている作品ですが、唯一はっきりと違いを見せているのが周囲に配置された水色です。本家のシリーズではこの部分はピンクです。





フローラダニカについては再び創美さんのサイトをご紹介します。


http://www.sohbi-company.com/information/article/06/




Wikipedia には次のように述べられています。

不朽の名作「フローラ・ダニカ」
 世界一豪華なディナーセットとして不朽の名作と謳われているパターンネーム「フローラ・ダニカ」は創立初期の1885年につくられた。
 フレデリック王子が当時デンマークと親交の深かったロシアの女帝エカチェリーナ2世に献上するために作られたディナーセットで、「フローラ・ダニカ植物図鑑」より2600点もの植物を食器に描くという壮絶な企画であった。
 12年の歳月をかけ絵付師バイエルが忠実にたった一人で食器のひとつひとつにデンマークの草花を図鑑から描き写す作業を続けたが、作品完成前にエカチェリーナ2世が他界し、この企画は中断される。
 バイエルが描いた 1802点にも及ぶオリジナルはローゼンボーグ城に保存されている。
 このパターンの食器は現在もデンマークの公式晩餐会の食器として使用されている。

絵付師のフルネームは Johann Christoph Bayerヨハン クリストフバイエル)です。





かなり昔の事(1960年頃らしい)になりますが、KIRIN が同じような企画で10種類を作らせた事があるようです。


多分会員向けの頒布会のようなものであったと思うのですが、選ばれたアイテムはこちらとはかなり異なるシェイプのもので、ハンドルの部分もフローラダニカシリーズとは異なるものに仕上げられています。

 

 



マイセンやヘレンドといった名だたる名窯ももちろん植物を描いた製品を送り出していますが、いわばイラストであって、このような細密な植物画(ボタニカルアート)ではありません。


食器の曲面に細密画を再現しようという試みがまず尋常ではありません。












最高級の作品群でありながら近寄りがたいイメージはなくとても優しいイメージを備えているところが他にはない強い魅力だと思います。


 


お値段は近寄りがたいですが、できる事ならひとつは手元に置いて愛でたいと思う魅力に溢れています。





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