今では楽譜は “Finale” で書かれる事が圧倒的に多いと思いますが、武満徹さんのように手書き派の方も多くいらっしゃると思います。

 

 

 

初めて楽譜用のペンを買ってもらったのは編曲をよくやっていた中学生の頃です。

たしか PILOT の製品でした。

 

 

 

楽譜用の万年筆は今でも作られていて、ペン先はカリグラフィー用のペンのように先端が平らに(やや斜めに)カットされたような形になっています。

 

このような音符などを書くとき、普通のペンだと細い線だけになってしまって玉や旗など太く塗らなければならない場合があります。

 

楽器店で安いものを売っている場合もありますが、ヘビーに使うことはできません。

 

 

 

楽譜用のペンは普通に持って縦に線を引くと太い線、横に滑らせると細い線が書けます。

 

 

 

楽譜を書くときはこのように横向きに持ちます。

こうすると縦線が細く、旗などの横線は太く一度で書けます。

 

 

 

春に宮城県の物産展で大橋堂さんに注文しましたが、半年経ってやっと先日出来上がりました。

大橋堂さんは楽譜用のペンを作ったことはなかったそうですが、使い方を説明すると初めて知ったとのことでしたが、まずまず注文通りのものが出来上がりました。

 

 

 

これで細い線が書けるかなとちょっと心配だったのですが、大丈夫です。

 

 

 

 

Makro-Planarとベローズ、XF60mm マクロで撮っています。

 

 

 

 

桐の箱はここまで撮れます。

 

 

 

ペン先はこんな風です。

 

 

 

ピントの合う範囲は非常に狭いです。

絞ってもこれ以上深くなりません。

 

 

 

平面に近いものならこうです。

 

 

 

 

フォーカスはマニュアルですが、合わせた時は厳密に合わせても、シャッターボタンを半押しにした時と撮影後のモニター画像ではボケているように見えたので定規でチェックしました。

 

問題ありません。

モニター画像はそれほど精細ではないようです。

 

 

 

このようなペンは楽譜にしか使い途がないわけではありません。

漢字の明朝体はご存知の通りゴシック体と違って縦棒が太く、横棒が細くデザインされています。

アルファベットのセリフ体もそうです。

普通の持ち方で文字を書くと明朝体が書けます。

 

普通のペンはどちらも太さがほぼ同じです。

指先に力を入れて縦線を引くと少し太く書くことはできますが。

 

 

楽譜を手書きすることは今では少ないですが、明朝体らしい文字が書けるのが面白いと思い作ってもらいました。

大橋堂の "Music" は多分これが唯一のものでしょうね。

 

 

 


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