『魔笛』のフルート四重奏曲版です。

フルート吹きにとってはフルート四重奏というといわゆるフルートカルテットで、フルート4本のアンサンブルを思い浮かべます。

編成はコンサートフルート(普通のフルート)4本のこともあれば、そのうち二本がアルトフルート、バスフルートということもあります。

 

しかしここで使われている編曲はフルートと弦楽で、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという編成です。

 

 

 

演奏しているのは L’ARCADIA という古楽アンサンブルで、トラヴェルソは Claire Genewein、ヴァイオリンが Plamena Nikitassova、ヴィオラが Johannes Frisch、チェロが Reto Cuonz という顔ぶれです。

 

 

 

同じような編曲を録音したものではシュルツとウィーン弦楽四重奏団(のメンバー)によるヨハン・ヴェントのもの(1792年)がありますが、この録音では語り(ナレーション。Daniel Fueter)が加えられています。

編曲は Mainz の宮廷音楽家であった Franz Heirich Ehrenfried(1747-1828)です。

 

 

 

この CD の特徴はそれだけでなく、PDF で初演台本(1791年)、編曲者による筆写譜(1800年頃)、出版譜(Schott, 1793)が収められていることす。

 

 

 

台本の表紙です。

 

 

 

よく知られたパパゲーノの扮装をしたシカネーダーのイラストです。

 

 

 

出版譜のフルートパート譜です。

 

 

 

 

筆写譜のフルートパート譜です。

 

 

 

この編曲の校訂譜をフルスコア、パート譜共に本郷のアカデミア・ミュージックで扱っています。

https://www.academia-music.com/academia/m.php/20111209-6

 

ちょっとお高いですが、興味をそそられます。

演奏のあてはないですが。

 

 

 


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