しばらくぶりに使ってみます。




隣にあるのは古い Haynes で、共同創業者の弟の George が作った楽器です。

会社は兄のものになり、弟は去ったようです。

究極のオールドヘインズという事になりますが、使いこなすのは難しいです。




Hammig 一族の J.G. Hammig の木管ですが、Hammig 一族はいくつかあるブランドが統合されたり引き継がれたりで複雑です。

良い材料を確保してあるそうで、他のメーカーはグラナディラが入手困難になるにつれ他の素材を採用し始めている所もありますし、フルートよりもクラリネットで影響が大きいようです。




購入後何年か経ちますが、まだ特有のにおいがします。

これが苦手で木管は使えないという人もいらっしゃるようです。




頭部管と胴部管の接合部は金属ですが、足部管と胴部管の接合部にはコルクも使われています。




オフセットのためメカが複雑で、元々グラナディラは重いのに更に重くなっています。




B. Hammig の木管の頭部管はリッププレートのない穴が開いているだけのタイプでかなり難しいですが、こちらは普通に使えます。





ただ、オフセットのためかこのレバーがかなり下に湾曲していてちょっと慣れが必要です。


肝心の音色は選定した時に比べた P. Hammig とは悩む必要がないほどに違いがあって、ピッコロでは愛用者の多い P. Hammig が個体の問題かもしれませんがあまり魅力を感じない音であったのに比べこちらは本当に木管らしい音で、YAMAHA の木管よりも木管らしいと言って過言ではないでしょう。


中音域低音域は柔らかく太く、現在の練習場所に響くその音はフルートは本来木でできていたという事を改めて認識させてくれます。

高音域は軽やかでありながらはっきりとした稜線を描くとでも言うような美しい響きで、金属管では得る事が難しいきつい響きが皆無の心が落ち着く音です。



木管は管理に気をつけないと割れる危険があります。

使い始めは 20分をめどに一旦休ませ、徐々に使う時間を長くして行くとか、冬場の乾燥には特に気をつけるとか、接合部を割ってしまわないように金属管以上に気をつける等々。





ついでに撮影しました。

この楽器に使っているものではないのですが、 NAHOK のケースカバーです。

止水ファスナーを使っていない、旧タイプです。

オーボエ用ではまだこの色があるようですが、フルート用ではもうないようです。


街ではかなり目立つでしょうね。



 


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