大倉陶園は Noritake や TOTO、日本ガイシ、日本特殊陶業と共に森村グループの一員です。

INAX ももとは同じグループでしたが、TOSTEM と経営統合して LIXIL となってグループを離れています。


その品質の高さは知っていたのですが、手元に置きたいと思うようなデザインに出会わなかったので今まではご縁がありませんでした。




しかし先日ある百貨店で並べられた製品を見ていたところ、ケースの中に収められた数点の中のこれが目に留まりました。


碗皿ごよみ12か月 という 12点のシリーズのうちの一つ、「雪」(師走)です。

お値段にかなりの幅がある 12点のうち手が届かなくもない価格の製品ですが、デザインはこれ一つだけが他と異なるテイストで、一目で気に入ってしまいました。





白や青みを帯びた大小のドットは近くや遠くに降る雪を思わせ、雪の結晶のような模様がそのイメージを強調しています。

その結晶のような模様は釉薬を削り取ったような処理がなされてデザイン上のリズムを生み出しています。



大倉陶園の製品の特徴であるぼかしも表現され、セーヴルの青, 大倉の白と評されるその白さ、セーヴルにも勝るとも劣らない青の深さは素晴らしいの一言で、釉薬の光沢の美しさは比べるものがないほどです。


カップの下部はまるで降り積もった雪のようでもあり、白と金だけで表現されたソーサーが他のどの製品にも似ていない独自の美しさを見せています。



販売店のスタッフの方の説明ではたしか各作家さんに自由な発想で作ってもらったシリーズだとの事で、技法も製品によって違うのだそうです。


ずっと眺めていても飽きないほどの美しさです。





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