依頼されていたストラップが出来上がりました。
概ね良いのですが、カメラを取り付ける黒いテープ状のパーツとラム革を縫い合わせている部分(赤と黒の印伝風の部分)が思ったより厚く、ミシンがギブアップ寸前になりました。
そのため表はともかく裏側の縫い目がかなり乱れています。

テープ状のパーツは実は中を貫通しているので取付部はそんなにきっちりと縫わなくても良かったのですが、ついやってしまいました。
手縫いにすれば良かったと反省しています。




見慣れたストラップに比べてなんだがごつい感じに見えるかもしれませんが、これは実は本体部分を取り外す事ができるようになっています。

首や肩にカメラを提げる時には必要なストラップですが、首から外して撮影するときは実に邪魔です。
そこで全体を3つのパーツに分け、左右のカメラ取付部と本体部分に分かれ、本体部分を取り外せるようにしたわけです。




取り外したあとはぶらんと両側にぶら下がるのかと言うとそうではなくて、繋げる事ができます。
中央の本体部分ももちろん両端を繋ぐ事が出来ます。
カメラを首から提げている時、首から抜くのは急いでいるともどかしく感じる事があります。
このストラップはワンタッチで取り外す事ができ、左右を結んでハンドストラップとして使う事ができます。

本体部分も2枚目の写真のように首に掛けたまま繋げておけば置き忘れる心配はありません。
撮影が終わったらまた元通りに繋げればネックストラップとなります。




ハンドストラップ部分は長さを調節すればグリップを安定させるような使い方も可能です。
ただし、カメラ側(向かって右下の角)にはストラップを通せる金具はありませんので確実に固定する事はできません。あくまでも簡易的な使い方です。手の甲に当たる部分にもラム革を使うなどすれば少し使い心地が向上するかもしれません。


今回使用例を撮影するために実際にカメラに通してみて感じたのですが、このテープ状のパーツは少々柔らかく、コシがあまりありません。もう少し丈夫な素材を使った方が安心かもしれないと思えます。
見つかったらもう少し見てくれにも配慮して作ってみたいと思います。

以前オーディオ関係でも工夫して作ってみたものがあります。
電源関係のものですが、プラグを差し替えしなくてもホットとコールドを切り替えられるようにしました。
ある程度詳しい方には常識ですが、プラグの差し込む方向で音は変わります。
機会があったらご紹介したいと思いますが、何かを工夫して作ってみるというのはとても楽しいものです。

以前作ったキーボードを運ぶための道具は今でも楽器店で使われているようです。

本当は何かを作る仕事に就きたかったなあと今更そんな事を考えています。
もっと早く気づいていれば人生変わっていたかもしれませんね。