先日江戸切子をたくさんご覧いただきましたが、素晴らしい仕事である一方グラインダを使って刻んで行くという手法だけではデザイン面で画期的なものはなかなか出せないという面もあると思います。




製作される方の方でもそうした事は感じていらっしゃるのか、ここ門脇さんではこの写真のような製品が工夫され、高い評価を得ています。
ベースとなるアンバーのガラスに青いガラスを被せています。
緑のものもありました。

全面が一様なカットではなく青が残されている箇所とそうでない箇所で変化が付けられ、その間には菊の花のような模様が浮かび上がっています。
青が残されなかった場所も菊の花を敷き詰めたようになっています。

この作品は難ありのものがお安く展示されていたのですが、そうでないものをいつくただいていただき、一つを選びました。




青やアンバーの濃さはガラスの厚みによって一つ一つ違います。
これを選んだ饒波中心部分のアンバーと青の色あいのバランスでした。

たったそれだけの事かもしれませんが、こだわる人にとってはどうでも良い違いでは決してないのです。




こちらは冷茶グラスですが、涼しげな水色のガラスに金魚と水草のような模様がカットされています。
水色も一様でないところがまた良いのです。




金魚の身体の平たいカット、ふっくらとした尾の表現、そして水草の力強いカットの対比が面白く、更に見事なのは金魚の身体に付けられた鱗を模した模様です。

江戸切子と聞いてすぐイメージするものとは違いますが、価格もリーズナブルなもので、手作りですから一つ一つ違います。
素晴らしい技を感じられるこうしたものを身近に置いて確かめるというのも贅沢な楽しみなのかも知れませんね。


さて昨日はショットを選ぶのに時間がかかり夜も遅くなってしまったので掲載を漏らしたカットがありますし、文章も何か言い残した事があるような気がしますので追加で少し掲載します。




泡をメインにしたショットですが、サクランボの色はきれいですが何か一つ足りないですね。
たくさん撮ったのですが、使えるものは少なかったです。
グラスのの表面に水滴が付いたのも理由の一つですが、ピントがうまく合わないのです。




もうちょっと何とかしろよと言われそうなショットですね。




モニタでこれを見たときカトランの絵を連想しました。
特に好きな画家ではないのですが、構図が似ているのでしょうか、思い出したのです。




こういうアングルの方が良かったかなという迷いもあったりします。