フリーマーケットで見つけた掘り出し物の一つはレコードです。
売っている人はレコードの事はよくわからないようでした。
カラヤン/ BPO の "Bolero" などもあったのですが、廉価版で盤も薄いものでした。
ストコフスキーの「白鳥の湖」もありましたが、盤が埃だらけでした。




写真のものは別に期待もせずに中を見たのですが、驚いてしまいました。






もとの印刷が不鮮明なので見づらいと思いますが、ティボー、メニューイン、コルトー、モイーズ、セゴビア、スキーパといった往年の名演奏家たちの名前が並んでいます。
私にとっての一番はもちろんモイーズです。


しかし残念です。
見慣れない人はお分かりにならないと思いますが、これは SP 盤です。
SP は LP レコード出現以前の 78rpm のレコード盤です。
盤はシェラックと呼ばれる材質でできていて大変硬く摩耗に強いのですが、割れやすく、カビが生えやすいのです。

我が家の Technics の SP-10mkII は 78rpm の回転もできるのですが、SP 用の針がありません。
探せば入手する事はできるかもしれませんが、アンプも LP 用の入力しかありません。
蓄音機があれば良いわけですが、もちろんありません。
フルートやヴァイオリン、ギター、声楽は相当リアルに記録されているようです。

CD でも古いレコード盤を再生して収録した「OPUS蔵」というレーベルもあります。






というわけで再生はできませんし、モイーズのこの曲は CD にも収録されていて聴く事ができるのですが、買ってしまいました。
まあ、安かったですしね。

いつか再生する機会を得たらぜひ SP の音を直に聴いてみたいと思います。




ところでこのマーク、日本では Victor のマークとしておなじみですが、本来は EMI の商標です。