ブルーベリーが順調に熟しています。この写真は熟す前のですが、赤い部分が可愛いので撮ってみました。




最初に熟したハイブッシュ系の品種はほぼ良い実は穫り尽くしました。まだ木が若いので結実が少ないのです。




品種によって結実の様子もいろいろです。




数は少なくても大粒だったりします。
これは 1.5cm くらい、



こちらは 2cm くらいあります。




さてそういうわけで先週以上にたくさん穫れました。




これは大きいですが、塾度はいまいちでした。




少し撮影して遊びます。










撮り方によってイメージを演出できます。


先週のものは食べずに冷蔵しておきました。
今回の収穫と合わせて 500g 以上になりましたのでジャムを作る事にしました。




まず洗います。
これは今回収穫したものですが、十分熟していないものは軽いので浮きます。
それらは脇に取り除けます。

先週のものはあまり浮きませんでした。
冷蔵中でも少し熟します。



キッチンスケールで 500g を測ります。




洗う前に鳥がつついた痕があるものなどは除きましたので、取り除けたものは 50g 弱です。




ステンレスの深い鍋に 同量の水を入れます。和歌山から取り寄せた軟水を愛用しています。
強火を使うので深い鍋でないとあふれます。
使う鍋はホーローは避けた方が良いです。目に見えない傷があると果物の酸と反応する場合があります。
ジャムを作るには砂糖をかけてレンジにかけても炊飯器でもできたりしますが、私が採用しているのは作って売る事を想定した本に書かれているもので、水を加えて煮詰めていく方法です。

今回は今まで使わなかった品種を使うのでちょっと勝手が違うかなと予感しながら進めます。




事前の準備として容器に使う瓶をスチーマーにセットします。
市販のジャムの空き瓶を利用します。なるべく口の広いものが使いやすいです。
スチームの熱で瓶と蓋を殺菌するとともに瓶を熱くしておいてジャムを詰める時に急激に冷えないようにする目的があります。




強火で煮始めるとすぐ果実の皮が剥けてきます。
ラビットアイ系のものとは少々様子が違います。




強火で沸騰するまで加熱します。




アクを時折掬います。

ラビットアイ系のものはこの段階で小さな種がたくさん浮いてくるのですが、今回はあまり出てきません。なるほどこの方がジャム作りには有難いです。




こんなになるので深い鍋が必要なのです。

沸騰したら中火にして(軽く沸騰する程度の火加減で) 15〜20分間加熱します。
余談ですが料理の味付けに関しては、強火で煮ているときでなく温度が下がる時に味が沁みていくのだそうです。

今回は 15分経ったところでグラニュー糖を半分(100g)投入し、強火にします。




キッチンタイマーは必須です。




砂糖を加えると焦げ付きやすくなるので撹拌とアク取りに忙しくなります。
撹拌にはシリコンゴムのスパチュラを使います。
ステンレスの鍋なので焦げ付きには特に注意します。

アクと言ってもほうれん草のようなシュウ酸のような成分があるわけではないのですが、種や細かい泡が出るので取り除きます。
商品とする場合は細かい泡のようなものは邪魔になります。





砂糖を加えたので掬ったものもどろっとしてきます。




強火にするのでまた沸騰します。




掬えるものの少しづつ様子が変わります。
今回は種は殆どないようですが、薄皮のようなものが浮いてきます。
果皮を捨ててしまわないように気をつけます。

どろっとしたものは果実のエキスと砂糖が混じったものでちょっと惜しい気もしますが、捨てます。
10分程度加熱して残りのグラニュー糖を投入します。




この段階で煮詰め方を確認するための氷水を用意します。
ここに一滴たらしてその沈む様子で固まり具合を判断します。
氷を入れるのは温度を一定に保つためです。
水と容器も予め冷やしておきます。

もうアク取りをする余裕はなく、焦げ付かないようずっと撹拌を続けます。
今回は焦げ付きが少ないようです。ひどく焦げ付くとなかなか落とせません。


この見極めが難しく失敗の一番の原因です。
あとで分かったのですが、固まり具合の判断もラビットアイ系とは異なる基準が必要なようです。




これでよかろうとなったらすっかり熱くなっている瓶に詰めます。







瓶の口につかないように注意して詰め、口から 6〜8mm 程度の位置まで詰め、軽く蓋をします。

最初は横口レードルでやっていたのですが、どろっとしていて細く落とすのが難しいので今は写真の道具を併用しています。
教科書ではたこ焼きの種落しを勧めていました。細かい泡が浮いていても下から落とせるからだそうです。

今回は予想外に煮詰まり、二つの瓶に少々不足するくらいの量になってしまいました。
レードルで掬った感じではそれほど煮詰まってはいないと思えたのですが、実際に少ないので何となく嫌な予感がします。

ラビットアイ系の果実を使っていたときは割と塾度が高かったので酸味が足りませんでした。
レモン果汁などで酸を補わないとなかなか固まらないのですが、手っ取り早く固めるには粉末ペクチンを使います。リンゴなどから作れるようですが、そこまでは手が回らないので天然由来のペクチン粉末を使います。
ペクチン粉末は単独で加えるとダマになりやすいので予め小皿にとって少量の砂糖と混ぜておきます。

これを加えるとすぐ固まり始めるので頃合いと量が肝心です。


...今回は見極めが甘かったようです。

瓶に軽く蓋をして加熱します。
軽く蓋をするのは中の空気を追い出すためです。
ジャムも加熱で膨れ、空気も膨れるので空間が少なくなります。
ここで中身が溢れるようですと詰め過ぎです。




非接触型の温度計で温度を確認します。
80〜90℃になるまで加熱します。





温度が上がったら強く蓋を閉め、取り出して逆さにします。
ここで中身が出てしまうようだと締め方が不十分です。




今回は失敗です。煮詰まりすぎてグミのようになっています。
掬ったときはそれほど煮詰まっている感じではなかったのですが、これではいけません。
初めて作ったときはキャラメルのようになてしまいました。
おまけに砂糖もたくさん使っていたので齧ったら歯が痛くなりました。
...紅茶に入れるとちょうど良いと慰めてくれる人がありました。

砂糖(グラニュー糖)は果実の量の半分以下で、それを二回に分けて投入します。
最後の段階でペクチンを投入したら手早く見極め、容器に詰める段階に入ります。




前回よくできたと思ったものは冷蔵庫に保管してあるのですが、やはり違いますね。




冷えていてもドロッとしているのです。


熱いジャムを詰めた容器を逆さにする事で蓋も加熱され、殺菌されます。

こうして放置しててで持てるくらいの温度になったら流水で冷やします。
するとペコッという音がして容器の中心部が凹みます。
これが減圧された証拠です。
蓋を開けると今度は逆に中心部が膨らんでペコッという音がしますね。

市販の商品には中心部が膨らんでいたら食べないようにと注意が書いてありますが、それはこういう理由によるものです。


ジャムは本来は保存食なので砂糖を同量加えて作りますので常温で保存でき、冷蔵の必要はないのです。
ところがこれでは甘すぎるので今店頭に並んでるジャムは砂糖の使用を控えた酸味の味わえるジャムが多くなっています。これですと開栓後は冷蔵しなければなりません。

今回は砂糖は控えめなので食べても歯が痛くなる事はないと思いますし、キャラメルよりは柔らかいと思うのでゼリーのつもりで食べてみようかと思います。

ハイブッシュ系の果実はもうそれほどは穫れないと思いますので、次は使い慣れたラビットアイ系でやってみるつもりです。果実はまだ色付いていません。
次回は汚名返上といきたいです。

うまく行ったときの記事はこちらです。
http://music-1000.blog.so-net.ne.jp/2007-07-29-2