レザークラフトのお店「革楽屋」さんはおなじみのお店です。
http://www.craftsha.co.jp/kawaraya/kawaraya.html

あれは去年の山野楽器の Flute World 2008 で Aihara の楽器を注文した後の事です。
象牙リップの頭部管がワシントン条約に抵触するというお話を教えてもらったのです。
その時はそういう事情があるのかと記憶に刻んだのですが、ある日革楽屋さんでいつものように商品を見ていたら突然ひらめいたのです。

 鹿の角の先端部分は白くて象牙に似ている。
 これを象牙の代わりに使えばワシントン条約を心配する必要はないだろう。

この角はお店のスタッフの Sさんが北海道で拾ったものだそうです。
初めて行った時からこのケースの中にあったはずですが、それまではフルートの頭部管と結びつけて考える事はありませんでした。

相原さんに思いつきを話したところ、それは面白いと乗り気でした。
そこで革楽屋さんに角を注文してもらい、相原さんの工房に持ち込みました。
その後は既にご紹介しました通りです。

あるものとあるものが結びつくには触媒のような働きをするものが必要なのかもしれません。
今回はワシントン条約がその「触媒」の働きをしたと言って良いかもしれません。