「フランスの風」という名前のアンサンブル。

今世界最高峰と言われています。





最寄駅は千葉都市モノレールの県庁前駅(終点)です。





通称千葉城(猪鼻城)がすぐ近くです。





来月から長期の改修工事が始まります。





耐震性の点では問題ないようですが、バリアフリーなどいろいろ必要があるようです。





中学生の頃はずいぶん大きく感じられたものでした。





開演前です。

中央より前、よく見える席です。





曲によって配置が変わりました。

最初の曲では左からフルートのパユ、次がオーボエのルルーですが、この何曲か後の席替えでルルーが一番こちらに来た時にはっきり見えたのですが、譜面を iPad に入れていました。ルルーだけのようです。

この写真で、譜面台の穴からシルバーが見えると思いますが、それが iPad です。

最初は譜面が一枚だけ置かれているのあkと思いましたが、違いました。


プロの間にも普及し始めているのかもしれません。





聴きものは後半です。

フィリップ・エルサンは 1948年生まれでエリック・タンギーは 1968年の生まれで、現代曲そのものです。

フルートが尺八のような奏法を聴かせると思えばフラッタータンギングは当たり前、バソンは『春の祭典』のような高音を聴かせる。

響きはエキセントリックで作曲家は聞き慣れた楽器からいかに新しい響きを引き出すかに腐心しているのかと思えます。

技術的にも高度、響きは驚きに満ちている。

作曲家の頭の中はどうなっているのでしょう。


プーランクは「東京六人組」で聞き馴染みがありますが、醸し出される雰囲気はかなり違います。

東京六人組が若い人たちのアンサンブルでこちらはSiriがが目立つおじさんたちのアンサンブルという違いもありますが、東京六人組が上質なフルーティーなワインとすればこちらは円熟のヴィンテージワインという趣です。

力みのな全くない、奥深い響きの溶け合い。


Vents は「風」ですが、カタカナで書くと同じ Vin(ワイン)としてもいいのではないかと思える演奏でした。


パユ以外は生で聴くのは初めてですが、ホルンのヴラトコヴィチは柔らかで自在な音色で、表現の多彩なことは驚くほどです。一曲目の頭からホルンはありますが、この最初の音から魅了されました。


オーボエのルルーはいたずらっ子のような印象で、演奏中も体を大きく動かします。

それがタイミングの合図だったりもしますが、もっとゆったりとしたフレー腕どのように歌ってくれるのか聴いてみたいと思いました。


クラリネットのメイエは TKWO の指揮などでも日本ではお馴染みですが、テクニックについては何も言うことことはありません。

しかし音色はウラッハやライスターといった名人たちとは質の異なる音だと思います。

これは好みの問題であって、それ以上ではありません。


ピアノのルサージュはパユとの録音も多いですが、ピアノだけでも聴いてみたいと思いました。

実に多彩な響きを引き出します。

表現も豊かで、久しぶりにいい演奏を聴いた気分です。


バソンについてはこれらの演奏家に比べて特別印象に残った点はありません。

普段ファゴットやバソンを聞くことが少ないからだろうと思います。


それにしてもこの曲は気分がコロコロと変わるような部分があって、まるで精神が不安定な人間の様子を見ているかのようなところがあります。

プーランクがどういう人であったのか知らないのですが、ことによるとそういう面もあったのかもしれないと思いながら聴いていました。







プログラム終了後の何度目かのカーテンコールで突然「Happy Birthday To You」が演奏されました。

クラリネットのメイエの誕生日だったようです。





CD を購入した人にサイン会の参加券がプレゼントされました。

2枚買ってもサインは一つ、とのことで、普通は CD にサインしてもらうところですが、余白が少なく、全員の写真が載っているプログラムにサインしてもらう人が多かったようです。

フルートのケースを持っている人もいました。


サイン会はやらないと思っていたのでフルートは持って行きませんでした。

持って行けばパユだけはケースにお願いするところでしたのに。


離れた場所からの撮影は許されていました。

トリミングしています。



良い演奏会でした。

超一流の演奏家の演奏がどれだけすごいものか、まざまざと見せつけられました。


※追記

アンコール曲は


テュイレ: ピアノと管楽器のための六重奏曲 変ロ長調 作品6


    第4楽章 フィナーレ、ヴィヴァーチェ


でした。