今回の企画展はお馴染みの器のほか、版画です。

版画は作家の方がいらして制作の実演を見せていただくことができました。





 


大村剛さん


 


福岡県うきは市で作陶されています。


なんと、テンでは大村さんの企画展は2回めで14年ぶりです。


ガラスの津田清和さんとの2人展でした。


当時、大村さんはまだ独身で岐阜県多治見市で制作していました。


大村さんがいた”百草”の安藤雅信さんの”MAVO”という貸し工房に一度お邪魔しました。


厳密に言うと忘れ物を取りに翌日にもお邪魔しましたが・・・(苦笑)。


その直後、大村さんは陶芸家・黒畑日佐代さんと結婚し、大村さんの故郷・うきはに移住。


昨年11月に大村さんに15年以上ぶりに会いにいきました。→


多治見のアトリエにあった古い木製のパチンコ台などの古道具にも再会。


15年前の好青年の面影もありつつ、優しい笑顔の父親の姿が新鮮でした。


 


大村さんの作品は一見、ブリキのような金属に見えます。


ムダをそぎ落としたシンプルな造形とその肌合いの作品は、


センセーショナルなデビューからずっと変わらず魅力を放っています。




 (gallery ten)


 






特徴的な形と質感の器が並べられています。





この質感のコーヒーカップは早々に完売だったそうです。





中国茶の器のようです。







コーヒードリッパーとカップです。

ドリッパーは三穴で、ウェーブフィルターを使います。







中国茶のセット。





この花器に惹かれました。







片口。





版画作品は著作権に配慮して鮮明な画像は掲載しません。







木版です。

この上に仕上がった作品が展示されています。



續山茂樹さん


 


千葉県九十九里で版画を制作されています。


国展会員。


(中略)


ひとつの作品の中に、


キリっとした潔さやピーンとした洗練やホンワカとするような温かさやいろんな要素が混在している。


何か言葉に表せない心地よい好きだという感情がわいてくるのです。



誰もが知る北斎、広重、写楽などの浮世絵に代表される木版画。
木版画の基本的な工程は、①下絵を描く ②版木に転写 ③彫刻刀で掘る ④馬連で摺る・・・。
上記工程の中のそれぞれの独創性が相まって個性が現れます。
また版を重ねていく毎に色や線が増え深みが出てどんどん変わっていくのがおもしろい。
續山さんのアタマの中にあるイメージは過去に見た自然や旅の記憶が、抽象画となってカタチになります。
彫りのバリエーションによって、細くシャープな線、粗く力のある線、カキっと角のとれた面、ぼんやりとした輪郭の面などいろいろな表現が。
また摺りにもバリエーションがあり、絵具の厚みやかすれやマットさ、馬連の力の強弱、何度にもわたる重なりの深みなどいろいろな表現が。
今回、續山さんが在廊される5日(日)、版を摺るデモンストレーションが見られます。
どのように作品ができあがっていくのかを目の当たりにすると、作品の観方が変わっていくかもしれません。



(gallery ten)






版は柔らかい合版です。





色ごとの版です。























位置を合わせるための道具です。





















実演の様子は明日アップします。