このロースターを買ったのはいつだったかと調べましたら11年前の10月でした。
この機種は今でも売っているので安定した評価を得ているようです。
今回ゲイシャ種を飲んでみようと思いましたが、豆の状態でもとても高いので生豆を買って久しぶりにローストすることにしました。
ゲイシャはアラビカ種の一種で、エチオピアにある原産地の村名に由来し、日本の芸者とは関係ない。
ゲイシャは、エチオピア南西部カファ地方のゲシャ村で1931年に発見された、比較的新しい種である。
その後、ケニア、タンザニアを経由して、1953年にコスタリカの農学研究所 CATIE へ持ち込まれたが、当時の栽培地は標高が低かったため味が悪く、長らく見捨てられた状態が続いた。
しかし2000年になってから、パナマのボケテ地区の冷涼な渓谷にあるエスメラルダ農園で隔離されながら栽培されたゲイシャが、見事な実をつけるようになった。
エスメラルダ農園は元はスウェーデン人が開いた古い農園で、1964年にバンク・オブ・アメリカの元社長ルドルフ・ピーターソンが買い取ってそれを息子のプライス、孫のダニエルが受け継ぎ、そうやってゲイシャの栽培に成功したのはダニエルの代になってからだった。
エスメラルダ農園のゲイシャは、2004年にコーヒーの国際品評会“ベスト・オブ・パナマ”で当時の落札最高額の世界記録を更新して[優勝し、一躍脚光を浴びるようになった。
この国際品評会には日本の輸入業者も来ており「ゲイシャ」の名が定着した。
その後、エスメラルダ農園のゲイシャは、「ベスト・オブ・パナマ」「SCAAカッピングパビリオン」「レインフォーレスト・アライアンス・カッピング・フォー・クォリティ」といった各種の品評会で1位を獲得している。
現在ゲイシャは、原産地と環境条件が似たパナマ、コスタリカ、コロンビアといった中南米で主に栽培が行なわれている。
(Wikipwdia)
業者の説明では欠点豆は一割程度なので一割増しにするとありましたので正味 990g くらいあるのだろうと思いますが、実際のところはハンドピックしてみなければわかりません。
ハンドピック用のトレイに広げます。
ざっと見たところでは悪くありませんが、始めます。
このようにして見ていきます。
ザルを使用してゴミなどを落とします。
まず取り除くのは小さい豆。
かなり厳しく選んでいます。
そのほかの取り除いた豆はこれだけ。
ピーベリーは欠点豆ではないのですが、小さいものが多いので私は取り除いています。
決して混じっていてはいけないのはこれらです。
腐敗豆など。
傷みのあった豆。
虫食いや変形など。
虫食い、腐敗、カビ、未熟といった豆は一つも残せません。
未熟と思われる豆です。
色が薄く、軽いです。
これはローストしても色があまりつかないのでローストしてからでも取り除くことができます。
ピーベリーはこれだけ。
そのほかの悪い豆。
形の悪いものや欠けたものです。
久しぶりなので長期保存していた古い豆でウォーミングアップします。
設定温度は 230℃、時間は15分です。
現在温度と経過時間です。
筒が斜めにセットされるので豆がゆっくりと撹拌されます。
だんだん色づいてきます。
ほぼ終わりです。
加熱が終了すると冷却が始まります。
32g のチャフと水分が飛びました。
ハンドピックもせず品種も混じっているのでムラがあります。
こちらは本番が終わった状態です。
水分量が多いので時間を16分に設定し、残り5分のところで温度を5℃上げました。
飛んだのは38g。
もう少し深煎りにしても良かったかなという印象です。
おすそ分けするものをすぐ真空パックにします。
カチカチになりますが、半日経つとかなり緩くなり、1日経つ頃にはパンパンに膨らみます。
数日置いた方が味わいが深まるのですが、結果を確認するためにすぐドリップします。
冷却の段階でかなり香りが飛ばされますが、時間が経つにつれ内部からじわじわと出てきます。
そして味わいは、期待以上のものでした。
マイルドそのもの。
これは素晴らしい。
酸味の苦みも暴れることがなく、ほどよい甘みが全体をまとめています。
飲み終えてすぐもう一杯欲しくなるコーヒーは久しぶりです。
これこそ至福というものです。