このところ読むのは音楽関係の本が多いです。
こちらは先日図書館に立ち寄った時に借りた本ですが、ロングセラーで新版も出ているようです。
まだ読んでいる途中ですが、内容も興味深く、翻訳も良くて読みやすく、空き時間を有効に活用できています。
著者は実際にジュリアードで学び、卒業後法律を学んだ後再度ジュリアードで学んだという経歴をお持ちで、弁護士としても活動されているようで描かれている内容は実にリアルです。
大人になりきれない学生やモンスターというほどではないけれどそれに近いような親たち、問題のある教師、高名で人望もある教師。
MIDORI(五嶋みどり)も登場しますし、多分ドロシー・ディレイであろうと思われる教師も登場します。
読み始めて思い浮かべるのは先日取り上げました「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」です。
読み比べてみると翻訳の出来が雲泥の差です。
調べてみると音楽関係のものを多く手がけていらっしゃいます。
訳語はほぼ適切、文章も破綻はありません。まあ、プロの翻訳家なら当然であるわけですが。
“ロングトーン” のこと言っているのだろうなと思える日本語があったりなど、ちょっと気になる箇所はありますが、問題にするほどではありません。
この本に描かれていることが音楽家の卵の全てというわけではもちろんありませんが、プロの音楽家(作曲家も含む)への道のりとはどういうものかということが少しはわかりますので、音楽が好きな方、できればその道を目指したかったと思っている方、今まさに目指そうとしている方、など全ての方にお勧めできる本です。
長らく読まれているだけのことはあります。