ドイツの世界的な磁器メーカー、マイセンは数年前に 300周年を迎えましたが、ガラスの芸術品と言えばフランスの Baccarat。
その Baccarat は今年 250周年だそうで、大々的に記念展が行われています。
会場は横浜そごう。
千葉そごうのバカラショップの店長に是非にと言われたので行ってきました。
写真は店長立ち会いのもとで撮らせていただいています。
会場中に輝きを放つかのような素晴らしいこれは "SUN CLOCK"。
ルイ14世のモチーフに着想を得て 1948年にジョルジュ・シュヴァリエがデザインしたこのクロックを 250周年を記念して復刻したものです。
会場にはバケツやジョウロがディスプレイされていてまるで花屋さんの店頭のようでしたが、使われている花は全て造花でした。
言われなければ気づかないほど良くできた花で、ディスプレイも見事でした。
上は "インフィニティー" ベースです。
こちらは "DIVA" の S です。
これも復刻版ですが "ツアー" です。
ロシア皇帝のために作られたものだそうです。
見事という他ない造形です。
この色は初めて披露されるらしいです。
赤は Baccarat を象徴する色です。
ゴールドの招き猫。
Baccarat ブランドのスカーフです。
4種類あるようでした。
今回一番印象が強かったのがこの香水です。
「ルージュ 540 パルファム」。
540 というのはガラスを溶かす温度だそうです。
容器だけでなく中の香水も Baccarat オリジナルだそうです。
香りはとても素晴らしく、刺激的なところのない甘く深い香りですが、お菓子の甘さとは違う大人の香りで、最初はオレンジのような爽やかさが立ち上がり、次に森林のような深みを感じさせる香りに変わります。
もっと時間が経ったときはどうなのか、余裕があれば確かめたかったです。
調香師はフランシス・クルジャン。
お値段は 540千円。
250個限定だそうです。
商談や休憩のコーナーが設けられていました。
黒で統一されたテーブルや椅子が並んだコーナーの奥にはバカラバーが設営され、バーテンダーが飲物を用意していました。
写真はお隣のテーブルに置かれた飲みかけですが、Baccarat のグラスの素晴らしさは飲物を注いだ時にこそ発揮されるのだという事を驚きをもって受け止めました。
空のグラスを見てもそのガラスの輝きが目を奪い、計算され尽くしたカットの素晴らしさに見とれてしまうのですが、それだけでは Baccarat の真価を知ったとは言えない事を思い知りました。
飲物のリクエストを訊かれてオレンジジュースを頼みましたが、グラスをどれにするかと問われて「飲物の色がきれいに見えるものを」と注文したところこれが出されました。
運んでくれたバーテンダーの方のお話ではバカラバーではマンゴージュースなどをこのグラスで提供する事があるそうです。
ジュースはその場で絞ったと思われる繊維が残った素晴らしいお味でした。
手に持ったときの重量感も味を一段と引き立てます。
ため息が出るばかりの「バカラ展」でした。