お墓に供える花は庭から切って行きます。


中に月光椿もあったのですが、木揃えて花立に活けてしばらくすると蜂が飛んできて止まりました。




 



 


 


そして蜜を吸い始めます。


 


その様子を見ていると蜂はこの花が切られたものだとはわからないのだなと思いました。


花を切って活けることは芸術ではありますが、残酷な芸術だなと思います。


切られた瞬間から花は死に向かって行きます。


この月光椿はまだ懸命に生きているのでしょう。


蜂は月光椿からネコヤナギ、水仙へと渡り歩きます。


 


何故ということもなく『城の崎にて』を思い出しました。


生と死はすぐ隣にあるのだということ。


この椿はでも確実に向こうの世界に行くのだということ。


そして間違いなく生きているこの蜂もやがては動かなくなるということ。


 


そしてそれは花を手向けているこちら側の人もそうだということ。


 


 



 


町内会の用事があったので明るいうちに帰宅しました。


 


カタクリの様子を見るとやはり開いていたようでした。


 


 




 


我が家で初めてカタクリが咲いてからそろそろ八年くらいになるかもしれません。


今年か来年かにここで育った株が咲くかもしれません。


 


命は繋がれて行くものですから。