先日盲導犬のことを取り上げて、久しぶりに以前読んだ本を思い出しました。
調べてみると最初に買った写真集より前に一冊写真集が出ていたことがわかったので取り寄せてみました。
Amazon でもこれ一冊しかありませんでした。
やや大判の写真集ですが、次に出版された、私が最初に手にした写真集とは出版社と内容が少し異なっていました。
巻頭の吉武さんの文章は同じです。
この文章は次の写真集には収録されていません。
訓練士の多和田さんの文章もなくなっています。
あとがきは撮影した秋元さんが書かれています。
写真ごとにキャンプションが添えられています。
出版社は 株式会社IPCで、1989年10月20日発行です。
こちらが初めて手にした写真集です。
表紙の写真が目を引きました。
写真ごとのキャンプションは省かれています。
秋元さんが別の文章寄せられています。
収録されている写真の選択に少し違いがあります。
出版社は あすなろ書房 に変わり、発行はほぼ四年後の 1993年11月15日。
どういう事情で新たに制作されたのかはわかりませんが、これがなければクイールとの出会いもなかったかもしれないですね。
そして石黒さんの文章が加わって新たに書籍として制作されたのがこちらです。
これがドラマと映画の元になりました。
あとがきも石黒さんです。
多和田さんも最後に文章を寄せられています。
出版社は文藝春秋という大手に変わりました。
この本は当初発行されたものに大幅にルビを増やした新しい版が作られました。
そして同じ出版社で文庫化されました。
“文春文庫PLUS” でも出たようです。
このほか同じコンビで『クイールへの手紙』、多和田悟 矢貫隆さん共著で『クイールを育てた訓練士』、多和田さんで『クイール流 愛犬のしつけ方』(2004年3月)、『犬と話をつけるには』(文春新書。2006年6月)という本が出ています。
『クイールを育てた訓練士』を注文してみました。
訓練された多和田さんから見たクイールのことが書かれているようなので読んでみようと思います。
どうして家庭犬の母犬と実績のある盲導犬の繁殖犬の父親との間で生まれることになったのか、そうした血統からは本来は盲導犬の訓練を受けることはなかったはずのクイールがなぜ訓練を受けることになったのか、その辺の事情が『クイールを育てた訓練士』に書かれています。
それを読んでもわからないのはなぜ秋元さんがそのクイールが生まれる時から写真を撮り続けていたのかということですが、多分まだ語られていない事情があるのでしょう。
その辺の事情もできることなら知りたいものです。