面白そうなものを見つけたので取り寄せてみました。


カワベフルート工房の製品は一風変わったものが多いのですが、買ったことがあるのはクリーニングロッドくらいだったと思います。







 


指輪みたいな形で指輪用のような箱に入っています。


 








内側に半球形の突起がつけられています。










意図的なのか加工の精度の問題なのか突起は一直線に並んではいません。


 









同部管の内側にスムーズに入ります。








取り外す時は指で引っ掛けて楽に取ることができます。


 




 






幅は 5mm で、狙いはこうです。


通常フルートは頭部管を 5mm 抜いた状態で所定のピッチ(大部分は A=442Hz)が得られるように設計されています。


するとその抜いた部分(内側)は少し内径が大きいことになります。


この部分で空気の振動が乱れるのでその部分を埋めてやろうというのです。


製品の名前はフクロウが飛ぶ時に音がしないことからつけられています。


空気の乱れがないので音がしないというわけです。








装着した感じは、音がまとまるような印象があります。


乱反射と言いますか光の散乱のようなものが抑えられているという印象です。


 







細かい部分の運動性が良くなるような印象で、例えばこのような箇所ではキレが良くなるような印象があります。


しかしフルートのキラキラした明るい音色が好きな人にはちょっと物足りないかもしれません。


 


吹き方の癖でピッチが低めの人(頭部管をそんなに抜かない人)には使えません。


また、演奏に伴って管内の空気の温度が上がるとピッチは上がります。


空気の密度が低下するので何の伝わり方が早くなる=音高が高くなるのです。


すると頭部管(あるいは楽器全体)を外側に回転させるか頭部管を少し抜かなくてはなりません。


頭部管を抜くのが一般的ですが、そうすると内側に抜いたぶんだけ段差が生じてしまいます。


まあ、それは少しなので元の状態よりは良いだろうというのかもしれません。


 


何本かの頭部管で試しましたが、頭部管によっても効果の現れ方は異なります。


これはシルバーですが、ゴールドもあります。


 


突起が半球形でなくて例えばフィンのような形だったらどうかとも考えるのですが、機会があったらメーカーに聞いてみましょう。