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ロスタン(堀口大學訳)『東天紅』 [本]

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先日取り上げましたラリック装丁のロスタンの戯曲の日本語訳を探して取り寄せてみました。




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第一書房から刊行された『近代劇全集 第20巻 仏蘭西』に収録されています。




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定期刊行物で月報付。




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虫食いあり。




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登場するのは鳥が主体です。




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昭和四年五月十日発行。

予約者のみに販売されたようです。




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あとがきの抜粋ですが、半成功半失敗とされています。

「シラノ」があまりにも成功したからなのかもしれませんね。

 

 

 

花が少ないので明日の朝の更新はお休みします。


 


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ロスタン:『東天紅』 [本]

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珍しいものに遭遇しました。

 

ルネ・ラリックと言えばガラス工芸で知られるわけですが、昨日いつもの (株)創美さんに行きましたところ、こんなものが展示されていました。




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革装の本で、ロスタンの戯曲です。

エドモン・ロスタンと言えば『シラノ・ド・ベルジュラック』ですが、こちらは聞いたことがない『シャンテクレール』という作品で、今日本語訳は出ていないようです。

古いところでは昭和初期に堀口大學が『東天紅』として訳しています。

 

現在 Amazon には子供向けの劇に翻案されたものを絵本にした『カンテクレール キジに恋したにわとり』があります。

 

カンテクレール キジに恋したにわとり

カンテクレール キジに恋したにわとり

  • 作者: ヨー・ルーツ(Jo Roets)
  • 出版社/メーカー: 朝日学生新聞社
  • 発売日: 2012/01/31
  • メディア: 単行本


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これがラリックとどういう関係があるかと言いますと、表紙のデザインがラリックなのです。




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表紙の革は経年によってかなり劣化しています。




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ラリック展のカタログにも掲載されています。




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アンカット本、いわゆるフランス装です。




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全部のページではありませんが、一部がこうなっています。




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キジと鶏(東天紅)のイラストが挿入されています。




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Wikipedia によれば

 1910年に鳥ばかりが登場する寓意的な『東天紅』をコメディ・フランセーズでサッシャ・ギトリーにより、上演するが、世評はシラノに遠くおよばなかった

とのことですが、この書籍がいつ出版されたのかはフランス語を読みこなせないのでわかりません。




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この文章を google翻訳にかけてみますと

それは印刷されています。1から1000まで番号付けされたフォーマットin-8oのミレのコピーは、日本からの帝国紙の上に、RenéLaliqueによるレリーフカバーとEdmond Rostandによるカラードローイングのファクシミリで。

 

となります。


 日本からの帝国紙の上に

の部分ですが、

大日本帝国という呼称は Wikipedia によれば


 江戸時代末期(幕末)に外交文書に使用され始め、1946年頃まで公式に使用された。

とのことですので

 大日本帝国製の紙に

ですね。


表紙にラリックのデザインが浮き彫りにされ、ロスタンのイラストが挿入されているというわけです。

 

 

※追記。

 

 format in-8o というのは判型だと思いますが、フランスの規格で Octavo(8°)八折判 8葉 16ページ のことと思います。本(紙)のサイズは約 16cm x 24cm です。

 

 A5判(148×210)、菊判(152×218、152×227)より一回り大きいサイズで、紙の寸法で言うところの 菊16切 159×234 に近いようです。

 


どうやら千部限定でシリアルナンバー入りで出版された限定本のようです。

で、これが 10/1000 ということのようです。

 

またこれも日本には紹介されていないようですが1960年にディズニーによって作られて企画されています。

※追記。

 

 この企画は未完に終わったようです。

 

自分が鳴かなければ夜は明けない、と信じている東天紅はフランス国民を戯画化したものであるらしいです。

 

 

人気が出なかったようですが、こんな本が作られるということは失敗作ではなかったのではないかと思います。


古い訳を探して読んでみようかなと思います。

 

 

明日は早めに出るので朝の更新はお休みします。

  
 
  

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発売前に読み終わってしまった [本]

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先日の写真展で買ったオードリーの伝記はもう読んでしまったのですが、翻訳も自然な文章で違和感なく読めました。

 

 

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で、奥付を見ると発行日は今週金曜日です。

実は Amazon にレビューを投稿したのですが、Amazon では発売予定が 1/15 になっていて、現在は予約受付中の状態です。

レビューはまだ表示されませんが、多分発売前であることが理由でしょう。

 

雑誌や書籍は明確な発売日というものがなく表示義務もないそうですが、雑誌などでは二週間くらい先の日付が印刷されていることが多く、これらはなるべく新しいものであるという印象を持たせたいという理由からで業界の慣習であるそうです。

 

書籍の場合、この本は出版社が直接並べていましたのでかなり早く販売されたのでしょうが、「発売日」はいつかということになると、敢えて言えば取次に卸された日と書店に納入された日の二つの発売日があるということになるのだそうです。

そう言われれば確かに書籍などは再販制度の対象であり、再販売と

 生産業者から商品を購入した卸売業者や小売業者が、再度そのままの商品を消費者に販売すること。

 (精選版 日本国語大辞典)

なのですが、一般消費者にとっては「再販売」という名称自体が何となく違和感を感じるものではあります。

 

 

さてそれはさておきこの本の内容についてはレビューに表示される予定のものを。

 

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オードリーの伝記はたくさん出ているようですが、日本語訳ではこれが最も新しいものです。

原書は2009年に出ています。

熱烈なファンでない者としては生い立ちから晩年まで一冊で人生を辿ることができるのはありがたく、翻訳も自然な日本語で読みやすく、最初に手に取るにはボリュームも最適と思われます。

 

映画で不動の人気を獲得するのがコレットの『ジジ』のブロードウェイ版のリハーサルで原作者に見出されたことが始まりであったこと、父と母のこと、戦争を生き延びたこと、結婚と離婚、何度かの流産、ユニセフ親善大使になったのがそれほど評価されていない映画の撮影がきっかけの一つだったこと、ユニセフとの最初の仕事が東京での慈善演奏会の仕事であったこと、などなど有名な幾つかの映画での姿しか知らない人には是非読んでいただきたい内容です。

 

幼い頃から続けたバレエを断念した経緯、正式な演技と発声の訓練を受けなかったことからずっと自信がなかったこと、『マイ・フェア・レディ』で大部分の歌を吹き替えられたこと、などオードリーが映画の仕事をどう思っていたかという点も興味深いです。

 

弱点を隠すのではなく魅力に変えること、そのためにも衣装が大事であったし、誰もが認めるファッションセンスが備わっていたこと、女優といえばグラマーであることが当然であった時代にそうではない魅力を世界を気づかせたこと、など彼女の振舞いと彼女の魅力についてももちろん述べられています。

 

子供の頃の写真('39)『ジジ』での写真('51)、バレリーナ役の写真('52)ショーン・コネリーとの共演('76)の写真、最後のパートナー、ロバート・ウォルダースとの写真('88年頃)、ユニセフ親善大使としてのソマリアでの写真('92)なども適切に挿入されて理解を助けます。

 

ただ、何箇所かこなれていない訳文もありますが大きな欠点というほどではありません。

オードリーが一番大切にしたかったのが家庭であったこと、ユニセフ親善大使としての仕事が俳優としての仕事より自分の使命と強く思っていたこと、こうしたことを読むとさらに別の伝記なども読んでみたくなります。

 

 

タバコが唯一の悪癖と言われていたようですが、死因はタバコとは関係ないようです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

というわけでおすすめなのですが、後半の一部に訳文に工夫が必要だったと思われる箇所もありました。

 

 

P.220

 

もうすでにヘプバーンは、ユニセフはじまって以来もっとも影響力のある大使になっていた。精力的に現地での活動をつづけただけでなく、俳優としての経歴が、彼女を説得力ある語り手にしたのだ。彼女が国の指導者たちと語るとき、リアリズムのセンスと情熱とが混ざりあっていた。彼女は、自分が道徳的に正しいと信じる方法で、政権につく者たちを動かし、その財布の紐をゆるめさせたのだ。

 (第11章 命つきるまで)

 

原書に当たってみるつもりですが、

日本語だけを読んで再構成してみるなら

例えば

 彼女を説得力ある語り手にしたのだ

 彼女の言葉に説得力を与えたのだ

 

とでもした方が自然だろうと思います。

 

 リアリズムのセンスと情熱とが混ざりあっていた。

もちょっとなんとかしてほしいですね。

 

ともあれ、ファンの方にもそうでない方にも読んでみていただきたい本です。

 


 


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写真集が始まりだった:盲導犬クイール [本]

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先日盲導犬のことを取り上げて、久しぶりに以前読んだ本を思い出しました。

調べてみると最初に買った写真集より前に一冊写真集が出ていたことがわかったので取り寄せてみました。




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Amazon でもこれ一冊しかありませんでした。




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やや大判の写真集ですが、次に出版された、私が最初に手にした写真集とは出版社と内容が少し異なっていました。




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巻頭の吉武さんの文章は同じです。




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この文章は次の写真集には収録されていません。




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訓練士の多和田さんの文章もなくなっています。




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あとがきは撮影した秋元さんが書かれています。

 

 

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写真ごとにキャンプションが添えられています。


 

 

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出版社は 株式会社IPCで、1989年10月20日発行です。




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こちらが初めて手にした写真集です。

 

表紙の写真が目を引きました。

 



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写真ごとのキャンプションは省かれています。

 



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秋元さんが別の文章寄せられています。

 

 

収録されている写真の選択に少し違いがあります。




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出版社は あすなろ書房 に変わり、発行はほぼ四年後の 1993年11月15日。

どういう事情で新たに制作されたのかはわかりませんが、これがなければクイールとの出会いもなかったかもしれないですね。




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そして石黒さんの文章が加わって新たに書籍として制作されたのがこちらです。

 

 

これがドラマと映画の元になりました。




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あとがきも石黒さんです。




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多和田さんも最後に文章を寄せられています。




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出版社は文藝春秋という大手に変わりました。

この本は当初発行されたものに大幅にルビを増やした新しい版が作られました。

 



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そして同じ出版社で文庫化されました。




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“文春文庫PLUS” でも出たようです。





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このほか同じコンビで『クイールへの手紙』、多和田悟 矢貫隆さん共著で『クイールを育てた訓練士』、多和田さんで『クイール流 愛犬のしつけ方』(2004年3月)、『犬と話をつけるには』(文春新書。2006年6月)という本が出ています。

 

クイールへの手紙

クイールへの手紙

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/06/15
  • メディア: 単行本
 

『クイールを育てた訓練士』を注文してみました。

訓練された多和田さんから見たクイールのことが書かれているようなので読んでみようと思います。

 



 
犬と話をつけるには (文春新書)

犬と話をつけるには (文春新書)

  • 作者: 多和田 悟
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 新書
 
クイール流 愛犬のしつけ方

クイール流 愛犬のしつけ方

  • 作者: 多和田 悟
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 単行本

 

どうして家庭犬の母犬と実績のある盲導犬の繁殖犬の父親との間で生まれることになったのか、そうした血統からは本来は盲導犬の訓練を受けることはなかったはずのクイールがなぜ訓練を受けることになったのか、その辺の事情が『クイールを育てた訓練士』に書かれています。

 

それを読んでもわからないのはなぜ秋元さんがそのクイールが生まれる時から写真を撮り続けていたのかということですが、多分まだ語られていない事情があるのでしょう。

 

その辺の事情もできることなら知りたいものです。



 

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厨娘とアミルスタン羊 [本]

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米澤穂信さんという作家のことは何も知らなかったのですが、NHK で短編集『満願』から選んでドラマ化したものを視て興味を持ったのでまずその原作を読んでみました。

松本清張などとは随分趣が違うなと思いながらも他も読んでみようと手に取ったのが『儚い羊たちの祝宴』でした。


 

 

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“バベルの会” というサークルを軸とした連作短編の趣ですが、なかなか面白く読めました。

 

 

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強い印象を残したのは最後の『儚い羊たちの晩餐』ですが、この中に “厨娘” という若い女性の料理人と ”アミルスタン羊” という食材が出てきます。

これは作中でも言及されていますが、 “厨娘” は中国の古典から、 ”アミルスタン羊” は海外のミステリーからその素材を採っています。


 

 

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米澤さんの作品の前半はこの 洪巽 の作品をかなりの部分なぞっています。

厨娘が登場する直前の部分などは少しニュアンスが変えられていますが、出で立ちなどはそのままです。

 

 
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これは参照したいのが一部だけだったので図書館で借りました。

 

 
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作中でその素材と調理法が載っていると言及している「鶏肋編」。

 

 
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読んでましたが、素材については米澤さんが引用しているような記述(雄と雌と子供と総称でそれぞれ呼び名があり、食材としての優劣が説明されています)がありますが、調理法はこの短い文章には登場しません。

 

この本に収録されなかった部分にそれが載っているのか、あるいは調理法についての言及は米澤さんのオリジナルなのかもしれません。

 

 

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”アミルスタン羊” は作中でも言及されていますが、この中の「特別料理」に登場します。

米澤さんは前半とは異なりその概念を借りて自分なりに展開します。

伏線の張り方がなかなかですね。

最後になって “バベルの会” が見えてきます。

 

 


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スタンリイ・エリンも知りませんでしたが、これも巧いですね。

料理人が中国人を思わせるところが怖いですね。

昔から奥さんは日本人、料理人は中国人と言われていますから。

それに中国人は四つ足は机以外は食うとも言われていますしね。

 


 

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米澤さんの他の作品は今のところ読みたいものがないのですが、米澤さんのセレクションがあったので買ってみました。

読んでいる途中ですが、「昔の借りを返す話」が好みです。

中学生くらいなら読ませてもいいでしょう。

「危険」の意味を説明しないで済む年頃なら。

  

 


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米澤さんという作家はかなり幅広くいろいろ読んでいらっしゃるようです。

作中に知らないものがいくつも登場します。

 

ほぼ丸ごとと言えなくもない “引用” はどうかなと思えなくもありませんが、同じ本に収録されている「饅頭がこわい」などそっくり落語になっていますし、中国古典などの引用なら芥川が先でしょう。

 

米澤さんはそれらの素材を集めた料理を作ったというわけなのかもしれません。

 

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/06/26
  • メディア: 文庫

 
美食 (書物の王国)

美食 (書物の王国)

  • 作者: 幸田 露伴
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 1998/04/01
  • メディア: 単行本
中国古典文学大系 (55)

中国古典文学大系 (55)

  • 作者: 入矢 義高
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 1971/09/01
  • メディア: 単行本
特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 作者: スタンリイ エリン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/05/08
  • メディア: 文庫
世界堂書店 (文春文庫)

世界堂書店 (文春文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/05/09
  • メディア: 文庫
 


 

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原典に当たってみる:「みかのはら」 [本]

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先日 middrinn さんが取り上げていらした歌が気になったので「新古今和歌集」に当たってみました。

普通に出版されたものでは活字になってしまっていて知りたいことがわかりません。

探したのはページをそっくり写真で掲載している出版物です。




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こちらは天理図書館が所蔵するものを出版した『新古今和歌集』の烏丸本と呼ばれるものの下巻です。




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「百人一首」では二十七首目、『新古今和歌集』では巻第十一(戀歌一の七首目)の中納言兼輔の歌です。

一般的な表記で

 みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ

ですが、

いづみ川 はものによって表記が

 泉川、泉河、いずみ川

などいろいろです。

 

こちらのサイトでは菱川師宣が描いた かるた の画像などを見ることができます。

菱川師宣のものは 泉河

明治時代のものでは いつみ川。

肉筆のものも見ることができて、いつみ川



さて入手した本を見ると全てひらがなです。


 みかのはらわきてなかるいつみかは

 いつみきとてかこいしかるらむ

このうちの

 みかのはらの「み」は「見」を字母とする文字と思われますが、「か」がわかりません。

「はら」はどういう字体か読み取れません。

 いつみいつみき の「み」は「三」を字母とする文字、

 わきての「わ」は「王」を字母とする文字

 とてか の「か」は「可」を字母とする文字

が使われているように見えます。

 

また


 こひしかるらむ

でなくて

 こいしかるらむ

と書かれているように見えます。

 

 

さてそれはひとまず脇に置いておきまして、知りたかったのはいつみかはの表記でした。

こう表記すると「いず(づ)みがわ」と書くよりも「いつみきとてか」との繋がりがより明確です。

さらにみかのはら」が「いつみかは」「いつきとて」とも響き合います。

 

 

このジャンルは専門外なので、詳しい方のコメントを期待します。




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次は昨日の歌を調べるために「古今集」に当たらなければならないかなと思っています。

 

今回の本も写本の一つなので決定的な資料というわけではないのですが、活字になったものよりは参考になると思います。

 

可能なら「隠岐本」を見てみたいものです。

 

(上巻は冷泉家時雨亭文庫にあるそうです)

 
 


 

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これはやはり誤り [本]

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昨日の記事をアップした後でコミクを読み直してみました。

こちらは以前コンビニで買ったものですが、テーマ別に特集したものなので何度か買っているうちにまた同じものが収録されたものに当たることも少なくありません。




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で、こちらは2015年7月発行のもの。

音の芸術特集です。

 

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ギャラリーフェイク: 放蕩息子の帰還 (14) (ビッグコミックス)

ギャラリーフェイク: 放蕩息子の帰還 (14) (ビッグコミックス)

  • 作者: 細野 不二彦
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/10/30
  • メディア: コミック


Amazon で売っている単行本でこの「放蕩息子の帰還」が収められているのは14巻で、その第六話。

でもこのコミック(傑作撰)の目次では

 小学館コミック文庫「ギャラリーフェイク」第10巻より

となっています。

 

ま、その違いはここでは追究しないことにします。




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さて昨日の本によればアントニオ・ストラディヴァリが生まれた年については二つの説があって、一つは1642年。

これは1737年の死亡証明書に95歳で死亡とあるからで、もう一つの説は1644年。

こちらは1737年に作った楽器のラベルに「93歳で作った」とあることによります。

 

で、この本では1644年生まれとして話を進めていますのでコミックの記述は誤りではありません。

 

 


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しかし問題はこちら。

「ジャコモの聖書」にその日付があるとしているのですが、1740年は亡くなった3年後です。

 

昨日の本には

 代々伝わる聖書の表紙の裏側に(曽祖父のアントニオの筆跡で)1704年という日付とともに(レシピが)書かれていた

とあります。



出版社には連絡しておきました。

 

明日の朝の更新はお天気次第です。


 




 

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本も聴くのか [本]

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始まって少し経つようですが、Amazon で新しいサービスを始めたようです。

Audible というこのサービスは本の朗読を聴くことができるものです。

スマートフォンではデータをダウンロードして聴き、PC ではストリーミングで聴くのだそうです。

 

基本料金で購入できるのは基本的には月間1タイトルで、それ以上は別料金(30%off)という仕組みらしいです。

 

返品できるというメリットがあるそうです。




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30日間はお試し期間で無料だというので早速『吾輩は猫である』をダウンロードしました。




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今回これをダウンロードしたのは以前チェックしたような誤りが他にもないのかどうかを確認するためです。

本を二冊並べてチェックするのは疲れるのです。




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この作品で朗読時間は19時間半弱ですね。

 


以前朗読 CD を購入した『野菊の墓』のような CD も もちろんあるのですが、枚数がとても多く、お値段も当然かなりものもになります。

 




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朗読の質についてはまだ聴いていないのでわかりません。




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会員のメリットは次のように説明されています。

 お好きなタイトルを購入できるコインが毎月1つ付与されます。

 一度ご購入したタイトルは退会後もずっとお聴きいただけます。

 会員なら、購入したタイトルがお気に召さない場合は返品・交換できます。(会員以外は返品不可)

 利用されなかったコインは自動的に翌月へ繰り越しされます。コインの有効期限は入手された日から起算して6カ月までです。

 タイトルによって価格が変わります。コインを利用されなくとも単品でタイトルをご購入いただけます(クレジットカード払いとなります)。なお会員なら価格の30%引きでご購入いただけます。

 コインや追加料金なしで楽しめるショートコンテンツもご用意しています。

 タイトルの数が大幅に増え、今以上にAudibleをお楽しみいただけます。




30日経過後のことはまだ検討中です。

 

 




 

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サリンジャーの "新作" [本]

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書店にぶらっと立ち寄りましたが最近の話題作は手に取ってみても読んでみようという気にならないものばかりで、見るだけで疲れてしまいました。

そんな中サリンジャーという名前が目に入り、パラパラとめくってみました。




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そんな中サリンジャーという名前が目に入り、パラパラとめくってみました。

これは今まで刊行されなかった、昔雑誌などに発表された作品を集めたもののようです。




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ホールデンと言えば「ライ麦畑~」。

この作品集にはそのホールデンが登場する作品がいくつかあります。




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  • 作者: J.D.サリンジャー
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 1984/05/20
  • メディア: 新書


赤頭巾ちゃん気をつけて (新潮文庫)

赤頭巾ちゃん気をつけて (新潮文庫)

  • 作者: 庄司 薫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/02/27
  • メディア: 文庫

庄司薫さん(奥様は先ごろ亡くなった中村紘子さん)の「赤頭巾ちゃん気をつけて」を読んだことがある人はどのくらいいらっしゃるでしょうか?




ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

  • 作者: サリンジャー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1974/12/24
  • メディア: 文庫

私が何度も読み返したのは「ナイン・ストーリズ」。

この本については以前取り上げましたので繰り返すことはしませんが、若い頃この作品を読んだことはとても良かったと思っています。



シーモア・グラースはこの中の作品「バナナフィッシュにうってつけの日」(A Perfect Day for Bananafish)に登場します。

 

フィールド・オブ・ドリームス ― コレクターズ・エディション [DVD]

フィールド・オブ・ドリームス ― コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

映画『フィールド・オブ・ドリームス』(英語の発音では「~ドリームズ」)に隠遁作家テレンス・マンが登場しますが、原作ではサリンジャーです。

当然かもしれませんがサリンジャーには出演を断られたそうです。

 



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よく立ち寄るお店の素敵な椅子です。




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帰宅すると八重のクチナシが少し咲いていました。




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この紫陽花は雨がなくても元気です。




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ランタナが咲きました。

赤とオレンジもよく見ます。

少し降って欲しいです。

 

 


 

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読み始めたものの. . . :「羊と鋼の森」 [本]

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蒸し暑い日でした。

車を日陰に駐めても窓を開けないと暑くなってきます。

冷たいものが欲しくなります。

ここのコーヒーとアイスコーヒーは好みではないのでいつもオレンジジュースです。




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冷房を求めてショッピングセンターに入り書店に立ち寄ってみますと昨日からロードショウというこの本が並んでいました。

本屋大賞を獲った本ですが、以前から何度か読んでみようかと思いながらやめておいた本です。

 

 



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やっぱり本屋大賞はこの手の本を評価するのかなという印象です。

足が地に着いてないというか掴み所がないというか観念的というか、つまるところ著者の描写力、文章力の問題ということではないかと思います。

音から想起されるイメージの描写は「蜜蜂と遠雷」に似ているところがあります。

 

 

映画が別物になっているなら観ても良いかなと思いますが、どうでしょうか。





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どうでも良いことですが、ストローの袋など、千切ってくしゃくしゃにするのが嫌いなのです。




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朝のバラはいっぱいに開きました。




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middrinn さんのレスで思い出しましたが、NHK のこのドラマが見ごたえがありました。




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奥さん役が 尾野 真千子 さんなので巧いのは当然ですが、漱石役の 長谷川 博己 さんが鬼気迫るような熱演で、こうだったのかと納得させられる思いでした。

尾野 真千子 さんは昔見たドラマ「火の魚」の演技が忘れられません。

作家役の 原田 芳雄 さんもさすがで凄みがありました。

丁々発止。




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明日は親戚の法事がありますので撮影はせず。今朝の続きを早めにアップして出かけます。

 

だいぶ降るらしいのがちょっと困ります。

 

暑くないなら良いですが。

 




 

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