CFXと GB1K:YAMAHA PIANO [楽器]
先日の土曜、NHK の番組でピアノを取り上げていました。
なぜピアノは高いのかというテーマで、 YAMAHA の掛川工場でその製造工程などを紹介していました。
スタジオでは高いピアノと安いピアノの音はどう違うかとして二台のグランドピアノを持ち込んで弾き比べ、それを後ろを向いて聞いていた出演者が当てるという趣向もありました。
出演者の ふかわ りょう さんがドビュッシーの「アラベスク」を弾いたのも驚きでした。
最初は 115万円の小型のグランドピアノ、ついで 1900万円のフルコンサートグランドでした。
聴いて驚いたのは TV のスピーカーを通してさえその音色の違いは明らかで、フルコンサートの音色の色彩感の豊かなこと、音が出た途端に手元からフワーッと花が舞い上がるような美しい響きがとても印象的でした。
今日 YAMAHA に確認しましたところ小型の方は一番小さなモデルの GB1K、大きい方は CFX とのことでした。
CFX は今やショパンコンクールでも正式に採用されています。
以前聴いたときは個性が強いという印象が残りましたが、今回はそんな印象はなくただ美しさが残りました。
番組後半では別の場所でプロのピアニストが弾き比べたものを測定して科学的な分析を行ったことを紹介していました。
重要な違いは二つ。
一つは残響の長さ。
中央ドを同じ強さで弾いて音が消えるまでの長さを計りますと GB1K は18秒、CFX は30秒。
この長さの違いが表現の幅を生むのだと解説されていました。
本体の長さ(151cm と 275cm)と弦の長さの違いから生み出される違いです。
もう一つは倍音の違い。
CFX の方が可聴帯域を超える高い周波数まで響いていました。
これが音色の違いを生む大きな要因です。
CFX の良い録音を聴いてみたくなりました。