フィラデルフィア管弦楽の人たち [DVD]
随分以前に買った DVD ですが、観ていなかったので再生してみました。
たまにお借りする小ホールです。
まとまった演奏風景はありませんが、団員、特に若い人へのインタヴューが中心です。
第一ヴァイオリンには日本人の女性の方もいらして、帰郷した時の映像も使われています。
ソリストとして ラン・ラン、サラ・チャンも少しですが登場します。
インタヴューはありませんが時折映るフルートはジェフリー・ケナーですね。
YAMAHA のアーティストです。
演奏で興味深かったのはオーケストラの演奏ではなくてグラスハーモニカによるバディネリ(J. S. Bach 『管弦楽組曲第二番』より)とアコーディオンによる「冬」(ヴィヴァルディ 『四季』より)ですね。
バディネリはそれに続いてオーケストラの演奏に切り替わります。
ソロは多分ケナーさんでしょう。
バロックらしい音色で演奏されています。
アコーディオンにはびっくりです。
グラスハーモニカもどちらもいわゆるストリートミュージシャンですが、この演奏なら CD が出せますね。
昔のケンブリッジ・バスカーズを思い出します。
ケンブリッジ・バスカーズはリコーダーとアコーディオンの二人組でしたが、リコーダーが普及品のプラスチックのものであったことも話題になりましたね。
語られる内容は頷けるものばかりで、またみんながみんな天才というわけではなくて人間関係が苦手だったり、ソリストへの夢を諦めたりとみな人間なのだということがよくわかります。
オーケストラの向こう側 フィラデルフィア管弦楽団の秘密 [DVD]
- 出版社/メーカー: IMAGICA TV
- メディア: DVD
石井宏の本によれば、カラヤン&ベルリン・フィルの映像では、
カラヤンの神格化のために、楽員のアップは絶対撮らないよう
マネジメントされてたとか^_^; もはや指揮者の時代に非ず?
by middrinn (2018-10-10 20:29)
middrinn さん、こんばんは。
指揮者が絶対であるのは演奏においては今でもそうですね。
それは組織ですから当然です。
ただ、昔の例えばフルトヴェングラーやトスカニーニのような本当にすごい指揮者というのはこれからはなかなか出ないでしょうね。
カラヤンは存命中は片方の側からの写真しか使わせませんでした。
カラヤンは映像についても会社(ウニテル)を設立したくらいですから、パフォーマンスの全ての面において自分の意図を徹底させたかったと思います。オペラの演出もしましたし、演技指導もしました。
オーケストラ団員はこの DVD でも語られていますが、一人の表現者で芸術家で自分の表現を持っている人たちでありながらいわば職人に徹しなければならないところに永遠のジレンマがあります。
ベルリン・フィルなどは今は団員がユニットを組んで活動することが許されています。
そうすることで自分(たち)の表現欲を実現しているのだと思います。
今の若い音楽家はクラシックしか知らないという人は少数派のはずです。この DVD でもビートルズやブルーグラスが語られます。
クラブに出演するメンバーもいますし、マラソンに目覚めるメンバー、オートバイが好きな人もいます。
まあカラヤンもジェット機も操縦しましたし、スピードは好きでホルンのデニス・ブレインなど演奏のない時は譜面台に車雑誌を置いていたというくらいでカラヤンとはウマが合ったようです。
政治家もそうかもしれませんが、昔は愛人がいても問題にされなかったのに、今だったらマスコミの餌食になってしまいます。
(死んでからだったりしますが)
往年の名指揮者についても団員が思い出を語ると偏屈だの変人だのと言われるエピソードがいっぱい出てくる人もいます。
時代が変わっているのですね。
by センニン (2018-10-10 21:09)
センニン様、昔々の事ですが、故父がフィラデルフィア交響楽団のイングリッシュホルン奏者(普段はオーボエを吹きます)の友達が出来て、日本が好きだったので、今の爺の自宅にも来た事が有ります。もう既に亡くなったと思いますが、懐かしいです。
by bpd1teikichi_satoh (2018-10-15 14:14)
bpd1teikichi_satoh さん、こんばんは。
それや羨ましい経験ですね。
日本語でコミュニケーションできたら素敵ですね。
by センニン (2018-10-15 20:21)