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『源氏物語』を読み始める [本]

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今日は朝から良いお天気でした。

土曜日ですが、休診ではないので外来の患者さんが朝からたくさんいます。


空気も澄んでいたので夜明けがきれいでした。


昨夜は久しぶりにカラーで鮮明な夢を見ました。

船で島に渡り青い空白い雲白い波濤白い砂などを X70 で撮りまくったのですが、途中で動作が不安定になります。

島の友人の家で大きな海老を撮ったり、何の意味があるのかわかりませんが外へ出たいという願望なのかもしれません。



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さて本は何冊か持ってきたのですが、読みやすいものを二冊読み終わり、ついでについ売店で買ってしまった文庫本を一冊読み、いよいよ予定していた『源氏物語』に取り組むことにしました。



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以前取り上げましたが、全三巻の予定の角田光代さんの新訳です。


本文の一部もその時リーフレットから引用してご紹介しましたが、今回は中に挟まれている月報からご紹介しましょう。



与謝野晶子、谷崎潤一郎に続いて円地文子が視力を失いかけてまで訳した執念の訳業と川端康成が取り組んでいると聞いた時のエピソード(「もし、それが完成したら、私は銀座通りを裸で逆立ちして歩いてやる。」)も紹介されていますが、瀬戸内さんもそのとき取り掛かっていたそうで、「恐ろしさに震え上った」と書いていますが、止めようとはしなかったとか。


日本文学全集04 月報 〔2017・9〕
源氏物語   上   角田光代・訳
源氏物語の現代語訳変遷
瀬戸内寂聴
(中略)
   日本語は二十年ですっかり変化する。日常の喋り言葉も、書かれた文章も命は二十年である。九十五年生きてしまった私の実感である。私の「源氏」が世に出てから早くも二十年が過ぎた。今、当代一の小説作りの名手の角田光代さんが、新しく源氏物語の訳業をなしとげられた。現代の若い人たちが、こぞって最も新しく自分の話し言葉に近い源氏物語を堪能することだろう。時代はそうして変化し進んでゆく。変らないのは、紫式部の書き残した源氏物語の愛の本質だけであろう。


「空蝉」の途中まで読みましたが、いやはや興味深いです。

この道は昔も今も変わりません。

光源氏たちがどのような女が理想かと噂する件りなど、真理ではないでしょうか?


原文を読みこなす力はありませんが、かなり平易な現代語になっていて話者が誰であるかわかりづらい箇所は文体を変えるなど工夫が凝らされていて読みやすい文章ですが、それでも和歌の内容など意味が取れるところは解説のように書かれるとちょっと興醒めという点もないわけではありません。


いつか他の訳者のものも読んでみようかとは思うのですが、谷崎さんはあまり好きではないし与謝野晶子は苦労しそう。

瀬戸内さんは愛欲の色が濃くなっていそうでややためらいます。


川端さんが完成させていてくれたらと思うのですが、未完のものが読めるなら読んでみたいですね。

 

 
 
 


 


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