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格が違う:東京六人組 [CD]

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聴きました。

アンサンブルの名前は「フランス六人組」から取っているそうです。

なるほど。

でも、ロシアにしろフランスにしろあちらは皆作曲家の集団です。

他に何か、と思ってしまいますが、まあ、しょうがないですね。

 

さて、聴いた印象です。

いやあ、これは素晴らしいですね。

曲目もスリリングで手に汗握るというと大げさですが、どれとは言えませんが最近聴いた五重奏とは格が違うという印象です。

 

アンサンブルとしての完成度が素晴らしく、心おきなく鑑賞できると言えるレヴェルです。

選曲も良いです。

その五重奏でもの足りなく感じていた点が全くありません。

五重奏の方は耳に馴染みのある曲が揃っていますし、プーランクのノヴェレッテなどとても面白くて良いのですが、総合的にこちらの方が上と言わざるを得ません。

 

 

各々の音色も技量も素晴らしく、難曲をいとも簡単にこなしているように聴かせます。

特筆すべきは N響の福川さんですね。

 

ブックレットやジャケットの写真を見ると、なんとベルが木製です。

検索してみると楽器はアレキサンダー1103MBLHGで、なんと楽器のできる宮大工さんに作ってもらったのだそうです。

福川さんはソロアルバムを二枚出されているそうですが、ピアノはこのアンサンブルのメンバーでもある三浦友理枝さん

 

 

クラリネットは音色に限って言えば私の好みとは違うのですが、検索してみるとビュッフェ・クランポンの RC であるようです。

私の好みはライスター(使用楽器はヴーリッツァー)なので、これは仕方がないですね。

 

聴いていてぶっ飛んでしまうのは期待の「ボレロ」。

スネアは使いませんが、キーを叩いたりしてリズムを刻みます。

フルートはピッコロ、オーボエはコーラングレなど普通に持ち替えられる楽器もありますが、ここではトロンボーンも登場します。

これは誰が演奏しているのかと言いますと、なんとホルンの福川さんです。

アダプターを使ってホルンのマウスピースで吹いているそうです。

いやこれは脱帽ですね。

 

編曲では当然ピアノも登場しますが、三浦さんは管楽器的なニュアンスをうまく出しています。

チェレスタも登場しますので、多分三浦さんの持ち(?)替えでしょう。

 

ダブルリードの楽器がサックスのように吹く様も聴きものです。

通常使わないヴィブラートをたっぷり効かせて、ニヤリとさせられます。

ただ、福川さんのトロンボーン持ち替えはやはり本職とはちょっと違うのかなと思えるところもありますが、それはちょっと意地の悪い感想でしょう。

 

スネアのリズムは手の空いたメンバーが担当しているのだと思いますが、やはり皆さん本職ではないな、と思ってしまうところもありますが、それはひとまず脇に置いて拍手を送りましょう。

 

編曲に関して言えば、最後はホルンに戻るのでなくてトロンボーンでやってほしかった、とだけ言っておきます。

 

もう一言。

このメンバー(ピアノはなしですが)であの五重奏の CD の曲目をやってみてほしいです。

 

去る二日にサントリーホールで公演があったようです。

生で聴きたいですね。

 

 

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ところでこの CD、構造がちょっと変わっていて、すぐ開けることができませんでした。

 

 

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ケースの表と裏が逆に使われているのです。
これは開けづらいですね。
一旦裏を上にしないとスムーズに開けられません。
オクタヴィアレコードでは5月からこうしたようです。
まだ慣れませんね。

 

 

 

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