ブレインのモーツァルト、ヴァントとも [CD]
先日の新人演奏会で久しぶりにモーツァルトのホルン協奏曲を聴きました。
第3番 変ホ長調 Kv.447。
長いこと聴いていませんでしたが、記憶は鮮明に蘇ります。
デニス・ブレインのソロもカラヤンとフィルハーモニア管弦楽団の演奏も素晴らしく、どんな新しい「天才的」なホルン奏者の演奏を聴いても結局はこの録音に帰ることになります。
初めて聴いたのは高校生の頃で、ステレオ LP でしたが、オリジナルはモノラルで疑似ステレオ化したものでした。
初めて聴いたのがブレインの録音というのはなんと幸運なことでしょう。
困難なことなど何もないと言わんばかりの自然そのものの音楽、それはホルン奏者のみならず全ての管楽器のお手本といっても良いでしょう。
少なくともモーツァルトのコンチェルトを演奏しようとする管楽器奏者はこの録音を聴くべきでしょう。
きっと一度は自分の演奏に絶望し、やがて力をもらって這い上がろうとするでしょう。
高校生の頃、協奏曲4曲の楽譜(ピアノ伴奏)を取り寄せ、練習したものでした。
楽器はホルンではありませんが、E♭管の楽器です。
特にこの3番は一番のお気に入りだったので今でも暗譜で演奏できそうな気がするほどです。
あの日の演奏で驚いたのはイントロが大幅に短縮されていたことで、最初は混乱しましたがすぐに大部分がカットされたのだということがわかりりました。
ホルンにも伴奏にも特別なものは感じませんでしたが、デビュー演奏会でこの協奏曲を取り上げるというのはすごい度胸だと半分は同情のような気持で聴いていました。
さて久しぶりにリマスターされた CD でも聴こうかと探しているとレコードからの復刻や SACD とのハイブリッド盤などが見つかりました。
- アーティスト: ギュンター・ヴァント,ヴァルター・ブラウンフェルス,モーツァルト,タデウシュ・ベイルド,ケルン放送交響楽団,バイエルン放送交響楽団,デニス・ブレイン(Hrn),ローター・ファーバー(Ob)
- 出版社/メーカー: PROFIL
- 発売日: 2012/06/10
- メディア: CD
ギュンター・ヴァントとケルンWDR交響楽団(ケルン放送交響楽団)と共演した盤が見つかりました。
これは知りませんでした。
タデウシュ・バイルトの「四つの対話」、ヴァルター・ブラウンフェルスの「ベルリオーズの主題による幻想曲」 Op.25 とともにモーツァルトの3番が収められています。
放送用のセッション録音で、1951年1月22日とクレジットされています。
震えるような思いでブレインの初めて聴く演奏に触れます。
コメント 0