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Altus 20周年 記念モデル:LTD1307E [楽器]

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このところフルートメーカー各社が記念モデルを発売しています。
YAMAHA は毎年のように発売していますが、今回は
YFL-514LPGA
 リッププレートと頭部管内面をピンクゴールドメッキ仕上げ
 反射板:K9 金製
 バネ:ホワイトゴールド
 オリジナル彫刻入りヘッドキャップ(クラウン)
 バッグタイプケースカバー(イエロー?)

 カバードキイ、Eメカ付
 頭部管:銀製(ECタイプ)
 主管:白銅、キイ:洋銀、仕上げ:銀メッキ
 249,900円

YFL-311LPG
 リッププレートと頭部管内面をピンクゴールドメッキ仕上げ
 オリジナル彫刻入りヘッドキャップ(クラウン)
 バッグタイプケースカバー(黒)

 カバードキイ、Eメカ付
 頭部管:銀製(CYタイプ)
 主管:白銅、キイ:洋銀、仕上げ:銀メッキ
 147,000円

というラインアップです。


MIYAZAWA の記念モデルは少し前になりますので今手元に資料がありませんが、NAHOK のオリジナルケースカバーが付属し、G# レバーにルビーが埋め込まれていましたね。


SANKYO では Ag950L というモデルを発売しました。
なんでも来年発売予定のモデルを特別仕様、プライスでの限定発売という事ですが、何でしょうね?
構成は
 管体: Ag950
 台座・ポスト:銀製
 キー:銀製、銀メッキ仕上
 C足部管付:567,000円
 H足部管付:609,000円
  カヴァードキー、リングキーあり
 その他の特別仕様:ヘッドスクリュー先端にスワロフスキークリスタル
          胴輪などのリングに 10K を使用
ということです。


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Altus の記念モデルが入荷していました。
A1307 の限定モデルですね。
 頭部管:銀製(Ag958 ブルタニアシルバー)
 リッププレート:金製(14k)
 ライザー:金製(14k)

 管体:銀製(Ag958 ブルタニアシルバー)
 キイ:銀製(Ag925 スターリングシルバー)
 キイパイプ: 銀製(Ag997 メタライズドシルバー)
 バネ:SP-1
 彫刻:キイカップ、ヘッドクラウン
    ※トップの写真をご覧ください。
  定価722,400円(Eメカ付、C足部管付)
 写真の革製ケースカバーが付きます。

特筆すべきはヘッドクラウンが標準装備のものの他に二つ付く事ですね。

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標準より軽いもの、重いものの二個が付属しています。


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真ん中が標準装備のものです。


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これは Aihara のヘッドクラウンですが、頭部管の中に入る部分は金属の固まりで、ネジが切られています。
以前使っていた YAMAHA ではクラウンはネジの部分はこのような形ではなく、
 山
という字(真ん中のネジが切られた部分も高さは周囲とほぼ同じですが)のような形に周囲の頭部管に潜る部分とネジの部分以外は凹んでいます。
全ての YAMAHA がそうであるのかどうかは分かりませんが、記念モデルのリーフレットを見るとそういう形をしています。


さて Altus のこのモデルでヘッドクランを交換して試奏した印象ですが、伊達に二つ付いているのではないという感想です。

薄いものに交換してみると予想に反して音色はまろやかになります。
軽くて薄い音になるのかと思ったのですが、そうではなくてこれは標準装備のものより魅力的です。

厚いものに交換してみるとこれは驚きで、太く遠鳴りのする音になります。鳴らし切るには相当吹き込みが必要かもしれませんが、これは良いです。

ヘッドクラウンの交換だけでこれだけ違うというのは驚きです。
それが両方とも付属しているというのは嬉しいですね。
どちらもおそらく入念な試奏とヒヤリングの結果決定されたものに違いありません。

これなら Ag958 の A1507 よりお値段も安いですしゴールドのパーツも使っていますし相当お買い得ではないでしょうか。
A1507 はトーンホールがソルダードであるのが大きな違いです。ソルダードにはソルダードの良さがあるのは確かですが、別にドローン(引き上げ)が劣るというわけではないのです。むしろハンダによってはその部分が腐食する事があるとか重量が増えるというデメリットもあります。

これから総銀の楽器を買おうと考えている人には朗報だろうと思います。

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コメント 12

nyankome

楽器の魅力は音色の美しさもさることながら、装飾的な見た目の美しさにもありますね。
写真のフルート、見ているだけでも楽しめますね。
by nyankome (2010-10-25 00:13) 

Cecilia

しょっちゅう試奏に行っていらっしゃるのですね。
アルタスはすとんさんのブログで知りましたが、素敵な音のフルートが多いのかなあと想像していました。写真を拝見させていただき、ますます想像が膨らんでいきます。
試奏と撮影と両方楽しめますね。
by Cecilia (2010-10-25 13:21) 

IWARIN

ヘッドクラウンでそんなに音が変わるんですか!
私もアルタスのALを使ってますが、オケでは重量のあるタイプがあうかもしれないと思いました。是非一度試してみたいですが、オプションで出してくれるようになるといいなぁ。
by IWARIN (2010-10-25 17:16) 

センニン

nyankome さん、こんばんは。
全くその通りですね。
こうした彫刻は普通オプションなのですが、これを見慣れると彫刻がないと物足りないような気がしてしまいます。
今まで見たもので一番見事だったのは Hayens のものです。
http://music-1000.blog.so-net.ne.jp/2007-09-07
by センニン (2010-10-25 20:26) 

センニン

Cecilia さん、こんばんは。
最近は試奏に出掛ける事は少なくなったのですが、たまたまお店にあったので試奏してみました。先生やお店の人が吹いてみろというのです。
すとん さんがお使いなのがまさにこれのベースモデルですね。
アマチュアとしてはこのクラスを使っていれば恥ずかしい事はありません。
ヘッドクラウンの違うものを試奏したのは初めてですが、収穫がありました。
撮影は楽しみですが、店頭ではなかなか思うようには撮れません。
撮っているとこうしたメカニズムを考えたベームや現在作っている職人さん達に対する尊敬の念が湧いてきます。
by センニン (2010-10-25 20:43) 

センニン

IWARIN さん、こんばんは。
これは本当に違います。
しかし楽器本体の試奏をするときもそうですが、違いが感じられない人もいれば違いを敏感に感じる人もいます。
先生のお話では同じようにレッスンを受けている別の人は違いが分からなかったそうです。

ヘッドコルクを工夫しているメーカーはいくつかありますが、最近はヘッドクラウンの違いが注目されつつあるようです。
よく知られている事ですが質量が増せばそれ自体は振動しにくくなります。振動しやすければ反射板から伝わる振動を吸収してしまって音に変わるエネルギーが減少しますが、振動しにくければロスが少なくなるはずです。かといってあまり重くてもバランスが悪くなります。

限定品ですからオプションで発売する可能性は少なそうですが、限定モデルが全部売れてしばらくすれば同じものではなくても何らかの形で発売される可能性はないとは言えないでしょう。

AL をお使いでしたか。実は私も持っています。
エミリー・バイノン選定モデルだそうなのですが、選定書がなくなってしまったそうです。
AL は個性が明確なモデルですからあまり手を加えない方が良いようにも思いますが、やってみたい気持はよくわかります。
オケでは重いタイプが確かに合いそうです。室内楽では軽いタイプが良さそうですね。
親しい楽器店にこのモデルが入荷したらご自分の楽器を持って行かれてはいかがでしょうか。
by センニン (2010-10-25 20:57) 

IWARIN

センニンさんもALをお持ちなのですね。
私のはリングH足ですが、バイノン女史選定ということはC足のハーフオフセットかな?
考えてみれば、反射板から長いネジを通ってクラウンまで振動が伝わるわけですから、影響ないわけはないですよね。反射板も材質や厚さ、形状、さらにはネジの材質や太さによっても音は変わりそうですが、おっしゃる通りバランスが大切なんだろうなと思います。
ちなみにトラヴェルソは基本的にはコルクが詰めてあるのみで、バロック後期にはヘッドキャップ(モダンでいうクラウン)を回して位置を調節する機構がすでに発明されていますが、
反射板という概念はずっと後まで無かったようです。コルクに反射板となる丸い木の板を貼り付ける実験をしてみたいと思ってます。
私のブログでもクラウンや反射板などについての記事を書いてみたいと思いますが、画像及び記事の一部を引用させていただけませんか?
by IWARIN (2010-10-26 10:04) 

センニン

IWARIN さん、こんばんは。
ご明察です。

トラヴェルソは聴くのみなので構造などについてはよく知りません。
アウロスのがどこかにあったはずなのですが、まともに演奏できるまでに至っていません。
実験結果、楽しみにしています。

記事や画像の引用の件ですが、お申し出は有難いと思いますが、出所が明確でなくなる危険がありますので、言及したい記事や画像については当方の記事の URL を貼り付けるなどの方法で対応していただきたくお願い致します。
by センニン (2010-10-26 20:30) 

IWARIN

センニンさん

反射板、うまくいくかわかりませんが。
前の勤務先は木工室があって、勤務時間外は割と自由に使えてよかったのですが、今はそうもいかないので、ちょっとした木工をしたい時も苦労します。

画像及び記事の引用の件、了解いたしました。リンクを貼った時はご連絡させていただきます。
by IWARIN (2010-10-26 23:39) 

センニン

IWARIN さん、こんばんは。
なるほど、木でお作りになる訳ですね。
トラヴェルソの事をお書きになる方は少ないと思いますので、記事を楽しみにしています。
私の記事も何かご参考にしていただけるなら幸いです。
by センニン (2010-10-27 20:22) 

しーちやん

こんにちは。秋を通り越して一気に冬が来てしまったような寒さですね。

先月私も、1307の記念モデルを吹かせてもらいました。
3種類のクラウンは真ん中の大きさのものが標準なのですね。
私はてっきり小さいのが標準かと思っていました。
考えてみればそのほうが違いが体感できますね。

センニンさんもおっしゃるように、大きいクラウン方のは
抵抗感が結構あって、私が吹くにはかなり体力がいると思いました。
(ちなみに、記念モデルのパンフレットにはクラウンの重さは
3つとも同じと書かれています。
大きさは違っても重さが同じとは不思議ですね。)
悲しい事ですが、私の今の技術と体力ではとても吹ききれません。
なので、アルタスさん、ぜひ5年後に25周年モデル作ってくれないかなあと今から5年後を勝手に心待ちにしている私です。
それまでにフルートもっと練習しなきゃ!

by しーちやん (2010-10-29 15:34) 

センニン

しーちやん さん、こんばんは。
クラウンの重さについては見た目の印象で書いてしまいましたが、一つ一つ手に取って確かめた訳ではありません。先生が交換してくれましたので吹く事に専念しました。
記事にも書きましたが薄いタイプも標準装備のものより魅力的な音です。
厚いタイプは遠鳴りするのは確かだと思います。楽器を、それもゴールドに買い替えるより手が届きやすいと思います。
AL のような音ではありませんので AL をこれに買い替える事は考えられないでしょうが、いずれ出て来るかもしれないオプションを待ちましょうか。
by センニン (2010-10-29 21:22) 

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